老いを照らす の商品レビュー
出版記念の講演を出版したもののようだ。「老いと向き合う」「祈りの力」「老いのかたち」「世情に抗する」の四章で、構成。 「老いと向き合う」には、「新しいことに挑戦すること、おしゃれや恋をわすれないこと」(46p)。 「祈りの力」のむすび。死は恐ろしくないと、言いたいか。「向...
出版記念の講演を出版したもののようだ。「老いと向き合う」「祈りの力」「老いのかたち」「世情に抗する」の四章で、構成。 「老いと向き合う」には、「新しいことに挑戦すること、おしゃれや恋をわすれないこと」(46p)。 「祈りの力」のむすび。死は恐ろしくないと、言いたいか。「向こう岸へ着いたら、ご主人、恋人、ご両親、ご友人たち、もうみなさんが岸辺で待っていてくれて」(154p)。「倶会一処」ということらしい。 「老いのかたち」は釈迦の入滅直前の語が引用される(194p)。 「世情に抗する」で、二か所。「世のため人のため、長い間働いた人たちに、国が報いるというのが介護保険制度の趣旨。それを民間任せにしていては、不正や悪用がはびこるのはあたりまえでしょう」(199p)。「働けなくなった老人を、壊れた機械を捨てるようにうち捨てるのは、商業主義と利己主義に毒された社会の病の表れだと思います」(200p)。 文明の発達が、教育が悪いと、筆者は述べる。釈迦の智慧を「命をたいせつにする」「見えないものも尊重する」と、解釈。わかりよいのかも。
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若い頃は自分の運命を切り開くように色々とやったけれど、どこか満たされなかった。出家して仏様に委ねるように生きるようになり、楽になった。 とあったのがとても印象的だった。 欲というのは良くも悪くも両面だなと思わされる。欲があるから努力するし挑戦もする、思いも寄らないエネルギーも出...
若い頃は自分の運命を切り開くように色々とやったけれど、どこか満たされなかった。出家して仏様に委ねるように生きるようになり、楽になった。 とあったのがとても印象的だった。 欲というのは良くも悪くも両面だなと思わされる。欲があるから努力するし挑戦もする、思いも寄らないエネルギーも出る。でもそれで満たされるのかというとそうではないらしい。ある程度手放すっていうのもきっと大切なんだろうな。
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もう何時死んでも仕方がないといわれているお母様を看病していた娘さんが そのお母様に「死んだときにどの着物を着る?」と聞いたと云ったので それは酷な事だと云ったら その娘さんは泣きだしてしまった 私は当惑したが この本を読んで 私の云ったことは間違いがなかったと確信した。 例え今旅...
もう何時死んでも仕方がないといわれているお母様を看病していた娘さんが そのお母様に「死んだときにどの着物を着る?」と聞いたと云ったので それは酷な事だと云ったら その娘さんは泣きだしてしまった 私は当惑したが この本を読んで 私の云ったことは間違いがなかったと確信した。 例え今旅立つ人ばあってもその人にその現実を伝えることは酷な事である。
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2008/1 著者が講演で語った内容を加筆してある講演録。文学者でもあり、尼僧でもある著者の経験談や分かりやすい宗教論について書かれている。
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