島田荘司very BEST10 の商品レビュー
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島田荘司のミステリーのうち、読者から評判の良かった話を集めた短編集。 ほとんどが御手洗清のシリーズで、うち一編も名前は出てこなかったがおそらく御手洗清が解決したと思われる作品。 純粋な推理だけでなく、短編ながら背景にある登場人物のストーリーも大事にしている作品が選ばれているようだ。 自殺しようとしている人間からの遺書を集合知で解こうとする話はツイッターに通じるようで面白かった。さらに、自殺を止められた人間が、冒頭と最後に出ることで、人はやり直せると伝えられているように感じた。 また、「最後のディナー」は、ミステリー要素はささやかながら、本人曰く逃げ続けていた老人が、少しの偶然に生きる意味を見出し、そしてそれはうまく行かなかったけれど、それでも少しだけ、読者と登場人物に熱いものを残して終わった所が印象に残っており、著者の人間に対する目線の温かさを感じた。
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auther's selectionはミステリーというより、筆者の空想を御手洗や石岡君の名を借りて、述べられているようなのがメイン。 reader's selectionは御手洗が中心になって謎解きしているものがメイン。 作者さんの知識の豊富さは伺えたけれど...
auther's selectionはミステリーというより、筆者の空想を御手洗や石岡君の名を借りて、述べられているようなのがメイン。 reader's selectionは御手洗が中心になって謎解きしているものがメイン。 作者さんの知識の豊富さは伺えたけれども、それをエンターテイメントにまでは持っていけてないように感じた。
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初めて島田荘司を読むにあたって、ベスト版の読者投票で選ばれた短編が5編収録されているものを読んでみた。どれも御手洗という少し風変わりな主人公が類まれな頭脳によってミステリーを解決していく。謎自体は最後まで読まないと解けないよう良く練って作られているが、時代の古さが時折顔をのぞかせ...
初めて島田荘司を読むにあたって、ベスト版の読者投票で選ばれた短編が5編収録されているものを読んでみた。どれも御手洗という少し風変わりな主人公が類まれな頭脳によってミステリーを解決していく。謎自体は最後まで読まないと解けないよう良く練って作られているが、時代の古さが時折顔をのぞかせて感情移入が難しかった。
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大根奇聞 スパコンすげー、ほんとに江戸時代の天気図復元なんてできるのかな!その信頼度もいかほどなんだろか?? 暗闇団子 江戸時代のステマの話 考えてみればバレンタインだって茶柱だって業界が作り出した風習なんだよね 耳の光る児 世界史に興味がわくわー チンギスハンがいなかったら...
大根奇聞 スパコンすげー、ほんとに江戸時代の天気図復元なんてできるのかな!その信頼度もいかほどなんだろか?? 暗闇団子 江戸時代のステマの話 考えてみればバレンタインだって茶柱だって業界が作り出した風習なんだよね 耳の光る児 世界史に興味がわくわー チンギスハンがいなかったら今の北京はない
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以前読んだものの再確認。 読者選には……昔受けた衝撃ほどは……ないかなぁ。 著者選の「傘を折る女」「山手の幽霊」は良かった。
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『数字錠』 御手洗潔シリーズ 竹越刑事の依頼。殺害された看板屋・吹田の殺害事件。密室で殺害された被害者。職場の出入り口は表のシャッターと吹田しかし知らない数字錠のかかったドア。容疑者としてあがった石原と馬場。投資問題での疑惑。トラックで通勤する社員たち。御手洗と宮田少年の食事会。コーヒーの謎。 『糸ノコとジグザグ』 『疾走する死者』 御手洗潔シリーズ 嵐の夜に浅草橋駅付近のマンションで行われたジャズイベント。参加したした隈能美堂巧。停電の瞬間参加者の久保が翡翠のネックレスを奪ってベランダから飛び降りた。消えた久保。同時刻浅草橋直前の線路で轢死した久保。中村刑事の捜査。ジャズの番組を見るために急いで事件を解決する御手洗。 『ある騎士の物語』 御手洗潔シリーズ 石岡君の知り合いの女性・秋元静香の結婚式で語られた過去の殺人事件。秋元静香の元恋人・藤堂次郎の死。仲間と立ち上げた事業の権利を売り金を持ち逃げした藤堂。秋元静香の弟の死。権利を失った店を守るための死。ある雪の日殺害された藤堂。秋元静香のけん銃の弾の謎。 『最後のディナー』 『大根奇聞』 『暗闇団子』 『耳の光る児』 御手洗潔シリーズ ロシア各所で発見された耳の光る子供。紫外線を当てると光る謎の耳。母親には無い共通点。「インぺリット」に隠された秘密。 『傘を折る女』 御手洗潔シリーズ 雨の日に車の傘をひかせた折る女。過去に起きたバスジャック事件。事件当時バスから逃げ出した祖父江宣子。いらだった犯人に母親を殺害された雪子。宣子の部屋のハムスター。祖父江宣子の部屋で発見された宣子の遺体と町屋歌子という女性の遺体。 『山の手の幽霊』
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▼買う前は「ンマッ! 何ですのこの表紙! お下劣!」と思ってたんだけど、家で開いてみると何だか悪くない、寧ろこれでいいような気がしてきちゃった。ただし箱から本が抜けない。どうにかして!▼今まで島田先生の、ほとんど長編ばかり読んできたせいで、短編の名手だと知らなかった。読者選の方を...
▼買う前は「ンマッ! 何ですのこの表紙! お下劣!」と思ってたんだけど、家で開いてみると何だか悪くない、寧ろこれでいいような気がしてきちゃった。ただし箱から本が抜けない。どうにかして!▼今まで島田先生の、ほとんど長編ばかり読んできたせいで、短編の名手だと知らなかった。読者選の方を読み終えたのだけど、やはりファン内の投票で決めただけあって、完全無欠のセレクトだと思った。『御手洗潔の挨拶』は講談社文庫で読んでいたので、やはり『数字錠』は面白いなあとか、そんなことしか思わなかったけど、今まで読んでこなかった『ある騎士の物語』『最後のディナー』が胸に迫ってきて、つい切なくなってしまった。特に『最後のディナー』は、『占星術殺人事件』を抜いて。個人的島田ベストに君臨した。……こんなの卑怯だよ! 泣いちゃうだろ! ▼御手洗って女に対してちょっと屈折した奴だと思ってたけど、『ある騎士の物語』を読んで印象が変わった。ただの平等主義者だから、女は『嫌い』じゃなく『苦手』なのね……。しかも結構いい奴じゃないか。誤解してたよ。▼『糸ノコとジグザグ』がまぁーた、とっってもいい。何で読んでこなかったんだろう! こんなラジオ聞きたかった! 深夜ラジオのたるーいリアルタイム感に現実味がある。「学生時代、深夜にラジオを聞きながら勉強していました」と島田先生の一言があって、それを想像してとても不思議な気分になった。▼続いて作者選。いやー……何これ超大満足。全部良い。『傘を折る女』が一番好き。結末の二段構えにびっくり。『山手の幽霊』、幽霊モノをどうやって推理するんだろうと思った。そう来るか! その発想は常人には不可能だ……うわー、凄いなあ! これは島田荘司にしか書けないなあ、やっぱ天才だ! 読者選では漏れそうなピックアップが作者選ではフォローされていた。▼もしかして講談社BOXで今のところ一番いい書籍かもしれない。……2600円という値段のことを抜きにすれば。(08/2/22読了)
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