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少女には向かない職業 の商品レビュー

3.4

283件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    87

  3. 3つ

    100

  4. 2つ

    28

  5. 1つ

    8

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2024/03/31

中学生の時に感じる不安や全能感に加え、島の閉塞感をありありと感じられました。 また、ラストも中学生らしさが出ていて、良かったと思いました。 「夜は静かだった。」 「なるべく軽くなるから。」

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2024/02/06

面白かった〜!5年以上の積読が嘘のように、さくさく読めました。確かに内容は重いけど、続きが気になって読み進めたくなるおもしろさ。 主人公の置かれている状況、島自体の閉塞感がより感じられる空や海の描写で、なかなかすごい。「おぉ」という描写がいくつかあったけど、控えていなくて忘れまし...

面白かった〜!5年以上の積読が嘘のように、さくさく読めました。確かに内容は重いけど、続きが気になって読み進めたくなるおもしろさ。 主人公の置かれている状況、島自体の閉塞感がより感じられる空や海の描写で、なかなかすごい。「おぉ」という描写がいくつかあったけど、控えていなくて忘れました。

Posted byブクログ

2024/02/04

なんなんだろこの桜庭一樹作品を読み終わったあとの感情を言葉で表せない 好きな作品なんだけど、なんで?どこが?と言われるとふわふわしてて難しい⋯

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2024/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あたしは、人を2人殺した。 から始まる印象的な小説。 女の子のグループでおちゃらけてみたり、異性の幼馴染との距離感が難しくなったり、バトルモードで妄想してみたり、少女らしい描写でほっこり。一転、宮乃下静香が出てくると不穏な空気を纏う。少女の不安定な心の隙間に悪意が満ちていく姿を見ていると、ゆっくり締め付けられるようないやらしい苦しさがあった。 静香も、特別な女の子のように描かれているけれど、殺人計画は杜撰だし、小説に書いてある物語で嘘をついてみたり、ただの13歳だった。 【あたしの友達は、特別な女の子なんだよ。】って台詞も、特別な人間でありたい(特別な人と友人でいられる私も特別)って思春期に特徴的な感情の表れ。静香もただの少女だったんだなぁと気づいたとき、突然愛おしく感じた。 不幸を口にすると魂が穢れてしまう気がする。共感しかなかった。 2人の未来が少しでも明るくありますように。 少女には殺人は向かない職業だから。

Posted byブクログ

2024/01/10

女子高生の大西葵と宮乃下静香が目論む殺人行為を克明に描写した、ある意味で痛快な物語だが、高校生らしいドジな面も随所に見られて楽しめた.葵が義父を憎んでいることを察した静香が巧みな手腕を発揮して難なくことを運んだが、静香自身も殺人願望を持っており、それとなく葵にほのめかす.中ほどに...

女子高生の大西葵と宮乃下静香が目論む殺人行為を克明に描写した、ある意味で痛快な物語だが、高校生らしいドジな面も随所に見られて楽しめた.葵が義父を憎んでいることを察した静香が巧みな手腕を発揮して難なくことを運んだが、静香自身も殺人願望を持っており、それとなく葵にほのめかす.中ほどに出てくる「告白」が話を一層面白くしていると感じた.静香の祖父に当たるおじさんも死んでしまうが、宮乃下浩一郎の犯行だと確信した二人が浩一郎の殺害を画策する過程が楽しめた.本に執着して謎めいた静香が本当の主人公だろう.高校生の実態が分かる点も楽しめる.

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2023/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

旅のお共として。桜庭一樹の本を初期から読みたいと思っていて、ようやく2作目。少女過ぎて何かしんどくなるんだよな、おばちゃんには。1作目、よく覚えてないけど、多分1作目の方が面白かった。これはちょっといまいち。最後もここで終わるんだって感じだったし。警官の「親は子の心配をしているものだ」という話は今の小説では書かないだろうなと思ったり。今の警察の人は何て話すんだろうな。と思うと、もう20年近く前にこういう話を書いてたのは画期的だったのか?いやでももう引きこもりとか児童虐待はメジャーになってたんだからそれはないか。

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2023/09/04

友達と一緒だとおちゃらけて明るいけど1人になると悩みやなんだかんだで混沌としてる感じ! あの頃をちょっと懐かしく思いながら、2人の登場人物をながめてました。 反面、そんな彼女たちと殺人、っていう非現実とのバランスがすごい。 完全犯罪にはならなくて、ツメが甘いのも彼女達らしくて…な...

友達と一緒だとおちゃらけて明るいけど1人になると悩みやなんだかんだで混沌としてる感じ! あの頃をちょっと懐かしく思いながら、2人の登場人物をながめてました。 反面、そんな彼女たちと殺人、っていう非現実とのバランスがすごい。 完全犯罪にはならなくて、ツメが甘いのも彼女達らしくて…なんかホッとしました。

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2023/08/30

独特のラノベっぽさと、心情表現がすごく気に入った作品。登場人物に振り回されながらあっという間に読んだ。好み。

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2023/07/13

産業革命以降、本来は通過儀礼などで明確に線引きされていた大人と子どもの境は無くなった。そして青年期の少年少女は、従来自立が可能でありつつも、子どもとして保護されるべき存在となった。 大人とも言えず、子供とも言えない。そんな過渡期にある未熟で不安定な少女が周りの歪んだ大人や環境に...

産業革命以降、本来は通過儀礼などで明確に線引きされていた大人と子どもの境は無くなった。そして青年期の少年少女は、従来自立が可能でありつつも、子どもとして保護されるべき存在となった。 大人とも言えず、子供とも言えない。そんな過渡期にある未熟で不安定な少女が周りの歪んだ大人や環境によって狂わされる話。子どもとして保護されなかった少女は自らの力で泥沼へと進んでいく。

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2023/06/12

女子中学生の壮絶な闘いの記録 桜庭一樹だから、楽しい物語ではないと思ってはいたけどさぁ…… ダークなラノベ 田舎のいやらしさ、思春期の少女たちの人間関係の面倒くささが描かれている 冒頭、主人公の大西葵が宮乃下静香と共に人を二人殺したという独白から始まる 教室ではひょうきん...

女子中学生の壮絶な闘いの記録 桜庭一樹だから、楽しい物語ではないと思ってはいたけどさぁ…… ダークなラノベ 田舎のいやらしさ、思春期の少女たちの人間関係の面倒くささが描かれている 冒頭、主人公の大西葵が宮乃下静香と共に人を二人殺したという独白から始まる 教室ではひょうきんなキャラを演じつつも、仲間内に波風をたてないように振る舞っている大西葵 家では、怪我をして以降は常に飲んだくれている義父と、自分がいるせいで自由が制限されると常に愚痴を言う母親に気を遣いながら生活している オカッパメガネで地味な印象のクラスメイト宮乃下静香と交流をきっかけに、大西葵の生活は変化を迎える 特徴的な章タイトルがいくつか 「用意するものはすりこぎと菜種油です、と静香は言った」 「用意するものは冷凍マグロと噂好きのおばさんです、と静香は言った」 「用意するものはバトルアックスと殺意です、と静香は言った」 本文中に登場するセリフそのもの この言い回しや、章タイトルにするあたりもラノベっぽい それにしても、葵の境遇よ…… 人によっては鬱小説と言うのもわかる だけど、葵には救いがあるようにも思える 義父に対する静香 優しい警察官 気遣ってくれる友人 わだかまりなく接してくれる颯太 何だかんだ言いつつ娘を心配する気持ちはある母親 静香による本心の評価の叫び ラストの行動 この後を想像するに、最悪な展開にはならなかったとは思いたい スパルタの狐の寓話 狐を盗む事は避けられなかったけど、その後に我慢して隠して死ぬことはなかったという事でしょうか ま、その前の境遇があれなので、そこはどうしようもないんですけどね

Posted byブクログ