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大鏡 の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2024/05/01

藤原兼家の話で、『蜻蛉日記』が出てきた。 藤原道隆はアルコールの飲み過ぎで糖尿病になって突然死したらしい。日本初のアルコール依存症患者だったの? 一条天皇の妻と言えば、隆家の娘の定子や道長の娘の彰子が有名だけれど、隆家と道長の兄弟だった七日関白道兼の娘尊子(えんし)も一条天皇...

藤原兼家の話で、『蜻蛉日記』が出てきた。 藤原道隆はアルコールの飲み過ぎで糖尿病になって突然死したらしい。日本初のアルコール依存症患者だったの? 一条天皇の妻と言えば、隆家の娘の定子や道長の娘の彰子が有名だけれど、隆家と道長の兄弟だった七日関白道兼の娘尊子(えんし)も一条天皇の女御だった。 でも、「暗部屋の女御」といじめられていたらしい。『落窪物語』みたいなあだ名だな… https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12229858282 藤原道綱母の視点から見ると、兼家は全く良い夫ではなかったけれど、息子たちの不仲を見ると、あまり良い父親でもなかったのかなという気がする。 『大鏡』で描かれているような、限られた有力貴族内で権力闘争にひたすら明け暮れるといった政治は、現代の感覚からすると全く受け入れられないぞっとさせられるものだ。 「★歴史物語とは――「大鏡」と「栄花物語」 「大鏡」は歴史物語に分類される。この「歴史物語」は、明治期にできた文学史用語で、「日本書紀」などの官撰史書に対して、仮名物語ふうの民間史書をさす。 平安時代になって現れ、その誕生には、日本書紀なんか歴史の真実の一端しか伝 えていないという紫式部の批判(「源氏物語」蛍)が大いに寄与したといわれる。 同時期の歴史物語に「栄花物語」があるが、作者が男性(不明)の「大鏡」に比べると、作者は女性(赤染衛門説)で、構想・形式・文体などにも大きな差があり、道長讚美に終始して批判精神に欠ける憾みがある。」p.231 思っていたよりも人間を描いていて、読んでいて楽しかった。

Posted byブクログ

2024/02/26

「大鏡(ビギナーズ・クラシックス日本の古典)」武田友宏編、角川ソフィア文庫、2017.12.25 278p ¥780 C0193 (2024.02.26再読)(2024.02.16借入)(2018.10.20/3刷) NHK大河ドラマ関連で読もうと思って図書館から借りてきたのです...

「大鏡(ビギナーズ・クラシックス日本の古典)」武田友宏編、角川ソフィア文庫、2017.12.25 278p ¥780 C0193 (2024.02.26再読)(2024.02.16借入)(2018.10.20/3刷) NHK大河ドラマ関連で読もうと思って図書館から借りてきたのですが、一度読んでいました。すっかり忘れていました。 本の内容については、「解説」に述べてありますので、以下に拝借しましょう。 「内容は、文徳天皇の嘉祥三年(八五〇)から後一条天皇の万寿二年(一〇二五)に至る十四代、百七十六年間の藤原摂関時代の歴史を論評している。とくに全盛期の道長に焦点を合わせ、彼が栄華を極めるまでの過程―皇室との縁戚づくり、他氏の排斥などを、老翁の対話形式の中に、興味深い逸話をふんだんに盛り込んで語る。」(244頁) 『大鏡』は、紀伝体にならって五部立ての構成をとっている。(244頁) 一、「序」 二、「帝記」―皇室系 三、「大臣列伝」―藤原系の二大主軸 四、「藤原氏の物語」 五、「雑々物語(昔物語)」朝廷の秘話 道長にまつわる以下のエピソードは、「大鏡」に述べられているんですね。。 道長12歳の時、父親の兼家が 「そなたらでは公任の影さえ踏めないだろう」 嘆くのに対し、道長は、次のように言った。 「いずれわたしは公任どのの影どころか面を踏んでやりましょう」 984年、花山天皇が肝試しを提案し道隆、道兼、道長の三人がそれぞれ別々の建物に行って戻って来ることになり、道隆、道兼は、怖くて途中で引き返したが、道長は、建物の一部を証拠として持ち帰った。 道隆の館で催された弓射の会で、弓を射る際に 「わが家から帝や后が立つ運あらばこの矢よ当たれ!」 『われに摂政・関白となる運あらばこの矢よ当たれ!』 と唱えて矢を的に命中させています。 ●夢について(143頁) 「夢」の語源は、「寝目(いめ)」で、寝ている時に見えるものの意という。平安時代に入って「いめ」から「ゆめ」に転じた。夢は、自分で確かに見た分、手相・人相より現実感が深く、未来の進路を指示する力も強い。夢の判断を「夢合わせ」、専門の診断士を「夢解き」、凶夢を吉夢に変えることを「夢違え」、そして吉夢を診断士の手で秘密に買うことさえできた。 ☆関連図書(既読) 「藤原道長」北山茂夫著、岩波新書、1970.09.21 「平安人物伝藤原道長(コミック版日本の歴史44)」静霞薫原作・中島健志作画、ポプラ社、2015.01. 「道長ものがたり」山本淳子著、朝日新聞出版、2023.12.25 「散華(上) 紫式部の生涯」杉本苑子著、中央公論社、1991.02.20 「散華(下) 紫式部の生涯」杉本苑子著、中央公論社、1991.02.20 「小説紫式部」三好京三著、鳥影社、2006.04.24 「紫式部」山本藤枝著、火の鳥伝記文庫、1987.03.21 「小説紫式部 香子の恋」三枝和子著、福武文庫、1994.12.05 「紫式部日記」紫式部著・山本淳子訳、角川ソフィア文庫、2009.04.25 「紫式部の娘 賢子」田中阿里子著、徳間文庫、1992.05.15 (アマゾンより) 大寺院の法会に集まった2人の老人が若侍相手に語る、14代176年間にわたる王朝の藤原氏の歴史物語。華やかな王朝の裏で繰り広げられる道長らのあくなき権力闘争の実態、花山天皇の破天荒な振る舞いや才能豊かな行成の逸話など、平安の都人たちの興味津々の話題が満載。平安という時代や「枕草子」「源氏物語」などの女房文学への理解を深め、古典を一層楽しく読むための最適な入門書。役立つコラムや図版も豊富に収録。

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2024/01/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

雲林院の菩提講にて、大宅世継190歳、夏山繁樹180歳が色々興味深い話をする。 大鏡の意味は「歴史の真実を明らかに映し出す鏡」である。 藤原兼家、道兼が諮って花山天皇を出家させる話。 花山天皇の出家を予知する安倍晴明の話。 藤原道長の繁栄の話。 菅原道真の左遷の話。 藤原道兼が父兼家の供養をしなかった話。 とても興味深い。

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2023/08/16

現代語訳がしっかりしてるので話しは大体わかると思いますが注釈が少ないで、わからない単語を携帯で調べる必要あり。 あとは多少古典知識が必要

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2022/11/26

最近ハマっていていろんな古典文学を読んでいるが、1番といっていいほど面白かった。 こういうところから歴史はつくられたんだなと実感した。

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2021/05/02

「大鏡」の中でも重要なエピソードを分かりやすくまとめたもの。年表や地図などの資料が充実している。菅原道真のエピソードが読みたくて手に取ったが、紹介されているエピソードはいずれも面白かった。

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2016/07/02

大宅世継と、夏山繁樹という二人の語り手についての解説から始まる。 世継の名前はいかにもな感じがしていたけれど、皇統を語る役回りであり、光孝天皇后斑子女王に仕えていた設定もそのことと関わっているという説明に納得。 夏山繁樹は、歌語「夏山の繁き」からきている、その時々の繁栄を表す名で...

大宅世継と、夏山繁樹という二人の語り手についての解説から始まる。 世継の名前はいかにもな感じがしていたけれど、皇統を語る役回りであり、光孝天皇后斑子女王に仕えていた設定もそのことと関わっているという説明に納得。 夏山繁樹は、歌語「夏山の繁き」からきている、その時々の繁栄を表す名であり、ゆえに藤原忠平に仕えていた設定であるというのは、本書で初めて知った。 雉がご馳走であったことの解説が出てきて、時康親王(のちの光孝天皇)が、配膳係が主賓の膳に雉足がなく、親王の膳からとっさに移すというミスを隠したエピソードがよく理解できた。 望むらくは、もっと近い箇所で解説が出ていたら、と思う。 せっかく解説入りの入門書なら、解説が面白いものがいい。

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2015/05/24

14代にわたる王朝を軸に、藤原氏の繁栄と権力の話をまとめた話。 主に藤原道長の繁栄の話。 大寺院の法会で、190歳と180歳の老人が若侍たちに昔話をする方式で語られている。 筆者は恐らく乳母レベルの女房ではないかと言われている。

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2015/02/24

菅原道真の話が印象的でした。無実の罪で流罪になり太宰府で亡くなる。その後、道真が雷神となり天皇の清涼殿に落雷させるとはびっくりです。 あとは、この頃の鳥と言えば雉であった。雉は鷹狩りで獲るのが普通であったようです。

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2013/08/01

図書館で。このシリーズは読みやすくて良いですね。 と言う訳で大鏡。昔も今も人が集まる集会場がゴシップ会場となりそこで正しいか間違っているかは置いておいて人々は情報を仕入れてくる。その構図は今も変わらない気がします。(ただ、集会場がネット上という架空空間となりましたが) それにして...

図書館で。このシリーズは読みやすくて良いですね。 と言う訳で大鏡。昔も今も人が集まる集会場がゴシップ会場となりそこで正しいか間違っているかは置いておいて人々は情報を仕入れてくる。その構図は今も変わらない気がします。(ただ、集会場がネット上という架空空間となりましたが) それにしても天皇の権威と言うものがいかに偉大だったか、と言うことが良くわかります。天皇その人が権威を持つのでなく、天皇に権威を持たせるその組織構図が。女子の方が権威ある家に嫁がせる事が出来るので喜ばれた、というのはちょっと面白いなあと思いました。確かに家を継ぐ男子が一人いれば後はたくさんいたら紛争の元になりそうですしね。面白かったです。

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