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蜥蜴の尻っぽ の商品レビュー

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2020/02/24

黒澤明監督の制作スタッフだった著者の黒澤作品(生きる、蜘蛛の巣城、どん底、天国と地獄、赤ひげ…)の制作裏話が楽しいし、黒澤やスタッフたちの人間模様が面白い。著者の野上はそこで結婚・離婚も経験しているが、それ以外にも多くの恋愛?。伊丹十三のことも詳しい。三船敏郎が黒澤から別れ、「暴...

黒澤明監督の制作スタッフだった著者の黒澤作品(生きる、蜘蛛の巣城、どん底、天国と地獄、赤ひげ…)の制作裏話が楽しいし、黒澤やスタッフたちの人間模様が面白い。著者の野上はそこで結婚・離婚も経験しているが、それ以外にも多くの恋愛?。伊丹十三のことも詳しい。三船敏郎が黒澤から別れ、「暴走機関車」の映画監督を務めたが、失敗に終わったとは知らなかった。黒澤が三船の「赤ひげ」の演技への不満から離れていったが、結局その後はすれ違いに終わったという実話がドラマのようだった。なお、この著者の母が映画「母べえ」のモデルとのことで、随分苦労した女性のようだ。戦前戦後の混乱期で共産主義が貧しい人々の心をつかんでいた時代に、映画・演劇の世界もまた、その風が強く、一方でレッド・パージがあったということが、今は昔の感がある。

Posted byブクログ

2011/07/17

映画『母べえ』をチケットをいただいたので観に行き。(ブログの方にちょっと感想も書いていたが)原作者の野上照代さんに興味が出て、やっと、この本を図書館で借りて、イッキに読む。黒澤監督の制作現場で長年にわたり、記録係として、現場を支えてきたとのことで、そのエピソードは興味深い。映画に...

映画『母べえ』をチケットをいただいたので観に行き。(ブログの方にちょっと感想も書いていたが)原作者の野上照代さんに興味が出て、やっと、この本を図書館で借りて、イッキに読む。黒澤監督の制作現場で長年にわたり、記録係として、現場を支えてきたとのことで、そのエピソードは興味深い。映画にまつわる様々な話題と人の運命、出会い、などが、もりこまれている。『母べえ』の裏話で、あれ?と思ったこともあったが、それは、また別の意味で、山田洋次監督の映画作りのマジックのようなものなのだろう。

Posted byブクログ

2011/08/03

最近、「母べえ」が映画化されたことをきっかけに、自身の昭和史を聞き書き形式で振り返った一冊。前半のインタビューもさることながら(例えば「天国と地獄」のロケ中の有名なエピソードの真実)、「天気待ち」の英訳版に付けられた「赤ひげ」後のクロサワとミフネ の章が興味深かったです。

Posted byブクログ