1,800円以上の注文で送料無料

水戦争 の商品レビュー

3.4

26件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/11/30

前半を特に重点的に読む。後半はちょっと読み飛ばしちゃった。現状の整理と、経済活動と深く関わる部分の解説が多い。 以下メモ バイオ燃料と穀物(つまり食料)の問題は地続き。 地球の水のうち淡水は2.5%。さらにその大半が地下水や氷。地表水はわずか0.3%で、分布に偏りがある。世界の...

前半を特に重点的に読む。後半はちょっと読み飛ばしちゃった。現状の整理と、経済活動と深く関わる部分の解説が多い。 以下メモ バイオ燃料と穀物(つまり食料)の問題は地続き。 地球の水のうち淡水は2.5%。さらにその大半が地下水や氷。地表水はわずか0.3%で、分布に偏りがある。世界の総人口で割るとひとり当たり200トン。 都市化にともない水が汚染される。 水は食料問題。食料を輸入に頼る国は、自国の水が潤沢であっても深刻な問題を抱えていることになる。 食料不安から増産となり、それが新たな水問題を生む。砂漠化も進行する。(砂漠化の要因……過放牧、過耕作、灌漑農地での不適切な水管理、森林伐採、様々な人間活動) 砂漠化は一度始まると塩害が発生して拍車がかかる。 淡水利用の7~8割は農業。 灌漑農業が増えたことで食料は増産された。灌漑のための水の大半は地下水。 灌漑は塩害をもたらす「もろばの剣」(乾燥地帯では、水が土壌上層から蒸発し、作物の根の地層に塩類が残る) 貧困国では薪炭材採取のための森林伐採、焼き畑農業の問題がある。 国際河川での開発や取水、汚染は戦争の原因にもなる。ダム(上流に作ると、その下では流量が激減する)や石の建設運用も。 水の汚染は産廃、化学物質、屎尿などによる。 タールサンド(砂油)固形化した石油?というものがあるらしい

Posted byブクログ

2020/05/24

水の惑星、地球。しかし、世界人口は増えているにもかかわらず、水資源のうち淡水は2.5%でその大半も地下水や極地の氷という形で、我々の生活で利用できる地表水はわずか0.3%にすぎない。また、日本の食物自給率はカロリーベースで4割、残りの60%を輸入に頼っており、結果としてヴァーチャ...

水の惑星、地球。しかし、世界人口は増えているにもかかわらず、水資源のうち淡水は2.5%でその大半も地下水や極地の氷という形で、我々の生活で利用できる地表水はわずか0.3%にすぎない。また、日本の食物自給率はカロリーベースで4割、残りの60%を輸入に頼っており、結果としてヴァーチャルウオーター(例えば、輸入牛肉1㎏生産に使われる水の量は16,000ℓ、大豆1㎏は2,300ℓなど)の輸入大国となっている。世界的な水不足が問題となっている状況で、比較的水資源に余裕のある日本の仮想水の輸入実態は問題なしとはいえない。とはいえ、食物自給率を上げれば水資源の問題に直面するわけで、むつかしい判断が必要となっている。 また水不足解消のためにダムを増やすという選択肢も、環境やコスト(耐用年数は20年!)面からも疑問視されている。 さらに温暖化によって、生育期間中の気温が1℃上がるとコメや穀物の収穫量が10%減少するというデータもあり、人口が増える一方で収穫が減れば取引価格は上昇し、食料不足も起こる。 人口の多い中国では、1997年には黄河の断流距離が700㎞(169日間)という状態で水不足は深刻な問題となっている。 2007年出版の衝撃な問題提起の本となっています。 以下は、本書のPR文です。 世界は今、危機的な水不足に瀕している。人口増と地球温暖化が加速する中、欧州、アフリカ、アジアでは水不足による紛争が勃発。さらに、水を利権ビジネスと考える巨大企業が、地球の水を支配しようと動き出している。資源、穀物に続いて、最終戦争とも言える水の奪い合いが、世界中で巻き起こっているのだ。水の超大量消費国である日本にも、危機が迫っている。日本人がまもなく直面する水不足の現状と対応策を、総合商社の最前線で活動する「資源」の第一人者が語る。

Posted byブクログ

2017/09/22

21世紀の石油と言われる水及びそことつながる食糧生産について。日本は経済成長が見込めないので、これからどんどんこのようなインフラに対する重要性が高まってくると思う。

Posted byブクログ

2017/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2007年刊行。水を巡る国内外の問題意識の醸成を図るための簡明な書であれば、本書で足りよう。その意味で有益な書。まず、国内でいえば、①田園・森林資源、②下水設備の重要性が看取される。次に、海外。①日本の民間企業に自治体が有する上水道技術の供与の必要性。ただ、水道事業の民間企業への解放には異議。安全・安心の領域で費用対効果をそのまま持ち込むべき領域ではないから。②穀物は実は「水」からできる(仮想水)。穀物が化石燃料の代替エネルギーで、石油と水は等価物ともいえる。③海水の淡水化。電力多消費の事実と改善模索。

Posted byブクログ

2015/11/17

水戦争ではなく食料問題にも言及されていたのでグタグタな内容になってしまったなぁ。これから人口が増えて、世界中で水不足になるかもね。

Posted byブクログ

2011/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

水問題を知るのにはよい。 最後に参考文献がないので,気が付いたものを記録する。 世界の水資源と食料生産への影響 農林水産省 不都合な事実 ゴア 日本の水資源 国土交通省 砂漠化ってなんだろう 根本正之 冷えていく地球  根本順吉 中国統計年鑑 中国国家統計局 人間開発報告書2006 国連 都市と水 高橋裕 問題提起があるので,勉強するのにはよい。 読後感としては,解決の提案がないいような気がした。

Posted byブクログ

2011/07/03

イレギュラーな仕事などがバンバン入って,ペースが乱れに乱れた読書ですが,読み途中になっていたものを読み終えました.水資源の争奪に関するもので,専門分野からして何となく知っている話が多かったですが,「何となくしか知らなかった」ので,勉強になりました.環境問題を学ぼうとする人間には,...

イレギュラーな仕事などがバンバン入って,ペースが乱れに乱れた読書ですが,読み途中になっていたものを読み終えました.水資源の争奪に関するもので,専門分野からして何となく知っている話が多かったですが,「何となくしか知らなかった」ので,勉強になりました.環境問題を学ぼうとする人間には,必読の1冊と言えるでしょう.

Posted byブクログ

2011/01/23

水の話。不足しますよって。 日本にいたらわからない。でも、もっと考えないといけないと思う。 でも、途中から農業の話がメインな気がして、あれ?ってなった。 この筆者が農業のことたくさん書いてるのは知ってるので、いいんだけども。

Posted byブクログ

2019/01/16

石油、食料品の高騰が続く。 次は水だろうと思っていた時に読んだ本。 人は一日にどれくらいの水を消費しているのでしょうか?3リットル? それは飲んでいる量です。 世界平均で一人一日170リットル、日本人は230リットルを消費しています。 地球は水の惑星と呼ばれてい...

石油、食料品の高騰が続く。 次は水だろうと思っていた時に読んだ本。 人は一日にどれくらいの水を消費しているのでしょうか?3リットル? それは飲んでいる量です。 世界平均で一人一日170リットル、日本人は230リットルを消費しています。 地球は水の惑星と呼ばれていますが、淡水は2.5%。その中で利用できるのはさらにその0.3%のすぎない。 最新の経済予測によると2025年には世界の半分にあたる35億人以上が水不足に直面すると言われています。 そうなれば世界中で水をめぐる争いが始まるでしょう。 日本にはたくさんの水源があるから大丈夫とはいえません。 食物や肉をつくるためには多量の水が必要です。 例えば1kgを作るのに必要な水は以下の通り 小麦  1150リットル 米   2656リットル 牛肉 15977リットル 豚肉  5906リットル 牛乳 865リットル など このように種々の食料を生産するのにかかる水のことを 『バーチャルウォーター(仮想水)』と呼ぶ。 この概念を導入すると日本は世界有数の水の輸入国となる。(他国の水を使用して生産したものを輸入している) 食料の輸入=水の輸入と考えると水の問題は日本も切っても切れない死活問題になる。(日本の食料自給率はカロリーベースで40%以下です。) このために必要な水に関する技術など水を切り口にして産業などを分析して、これから我々が目指すべき方向性を示す。 水と安全はただと呼ばれた日本ではあるが、もはや安全どころか、水さえ危うい。 ちなみに水の利用についてですが、日本はGDP1万ドル当たりの水の使用量はダントツで少ないです。アメリカの1/2、中国の1/20以下です。 日本の省エネの技術というのは今後さらに注目されることでしょう。 先日、テレビでも日本の水に関する技術が中国で注目されていると特集されていました。 水の利用法ですが、農業7割、工業2割(うち7割は再利用可能)、生活用水1割です。 本書を機会に水について考えてはいかがでしょう。

Posted byブクログ

2010/07/23

地球資源「水」に注目した一作。 日本での水獲得競争を特筆しているのかな。 水戦争、起こるべくして起こる人類最大の問題なのでは。

Posted byブクログ