新しい道徳 の商品レビュー
子どもが生きていくうえで大切なナナメの関係 昔なら、地域社会にゴマンとあった、親族ではないお兄さん、お姉さん、おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんとの関係。親にも教師にも言えないことを、そうしたナナメの関係の大人には漏らすかもしれない。親子や教師、生徒といった縦の関係...
子どもが生きていくうえで大切なナナメの関係 昔なら、地域社会にゴマンとあった、親族ではないお兄さん、お姉さん、おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんとの関係。親にも教師にも言えないことを、そうしたナナメの関係の大人には漏らすかもしれない。親子や教師、生徒といった縦の関係や、友達同士の横の関係では言えないことにも斜めの関係の視線からなら、気づいてあげられる可能性がある。 生きやすすぎる現代社会が故に、生きにくくなっているということに共感した。
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民間初の公立中学校校長として、登用当時話題になっていたのは記憶に新しい。 教育現場の考察やアイデアは流石に秀逸ですが、これが他の学校でも採用する事は可能なのか、疑問は残る。 しかし、いじめにはステージがあり、対応はそれぞれ違う事、「いじめはなくならない」という前提で対応策を練...
民間初の公立中学校校長として、登用当時話題になっていたのは記憶に新しい。 教育現場の考察やアイデアは流石に秀逸ですが、これが他の学校でも採用する事は可能なのか、疑問は残る。 しかし、いじめにはステージがあり、対応はそれぞれ違う事、「いじめはなくならない」という前提で対応策を練る事、メディアの影響よる思考停止、「人それぞれ」と「みんな一緒」の混同など、綺麗事だけでは済まない現場の話は大変勉強になった。 特にゆとり教育の功の部分はこれまで聞いた事がなかったので、目からウロコ。 総合学習をこなせる教師が増えるなら、これからの日本には必要な教育だと思う。 日本は「成長期」から「成熟社会」に。 古い習慣、伝統と新しい多様性という価値観は共存出来るのか、考えさせられた。 あとがきで安倍総理にチクリとする記述もあり気に入らないが、概ね良い本でした。
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http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480687739/ , http://www.yononaka.net/
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著者曰く、現代の社会は「思考停止状態」である。「古い道徳観」による感情的な決め付けから大人たちが抜け出せないでいる。仕事柄、子どもと接することが多いが、年齢間のギャップというより、人間観のギャップを感じてしまうことがある。それはなぜなのかを著者が以前の「成長社会」と「成熟社会」のちがいからくる道徳観として説明している。 一昔前までは、国家があり、会社や組合のような組織があり地域社会や家族のような共同体があり、個人があった。我々個人は、家族を含めた3層の構造で守られていた。その中では、「学校でいい成績を取って会社や団体に入ると成功する」という「成長社会」神話を信じた。この間、学校では産業界にひたすら「情報処理能力」が高い人材を輩出することで、個人目標と国家目標の二つに同時に答えることが可能だった。 それが、「成熟社会」になると状況が一変する。国家や企業は一人の一生を支えきれなくなり、経済社会の押上効果により個人の自由度が増し、共同体の箍が緩み始めた。テレビやネットを中心とした情報化によって子どもにも情報が同時に受け渡され、経済力の向上により、家事の電化やインスタント食品が開発され、家族でしなければならない仕事が激減した。結果、一人一人が動ける条件が整 い、そしてその価値観も多様化した。そのような社会では、一つの道徳観では成立せず、著者がいう「納得解」が求められる。つまり、複眼的な発想、柔らかい考え方を産み出す「情報編集力」が大事になる。 一人一人がバラバラに生きていくことは自由になるが、その分孤独も感じやすい。人は孤独に耐えられない。だから、現代人はケータイやインターネットでつながろうとするのかもしれない。また、テレビという存在がもたらした世界の影響も大きい。「二項対立」の図式は、わかりやすくい構図で「善」と「悪」を描いてきた。見る側はすっかりそのメディア作戦に引き込まれてしまい、思考を停止する。人とのつながりを探し求め、思考停止状態で、あるはずもない正解を求め、豊かなサービスを受け、日々生活していく。生きやすい社会を目指していたはずが、いつのまにか生きにくくなったおであろうか。こうした社会を成立させるにも、バラバラな個人が、それでも、守ることを共有する方が何らかの益があると考えるような、理性的なルールが必要である。「感情的な道徳観」から「理性的な道徳観」へのシフトチェンジが必要であり、学校では「正解」ない成熟社会を生き抜くための「納得解」の導き方をおしえなければならない。
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中学生か高校生向けぐらいの、倫理や思考の仕方を簡単に述べている本.民間出身の校長先生とのこと. メディアに代表される二項対立的思考に警鐘を鳴らしている. また、いじめ問題についても言及.いじめを無くすのに一般解は存在せず、著者の提唱している外部の大人を学校に入れる「斜めの関係」や...
中学生か高校生向けぐらいの、倫理や思考の仕方を簡単に述べている本.民間出身の校長先生とのこと. メディアに代表される二項対立的思考に警鐘を鳴らしている. また、いじめ問題についても言及.いじめを無くすのに一般解は存在せず、著者の提唱している外部の大人を学校に入れる「斜めの関係」やいじめを3つのレベルに分けて、最大レベルのいじめは犯罪として警察対応.真ん中のいじめは判断が難しいなど.現場感覚から来ているのだろうと納得.
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新しい道徳というタイトルで、主な内容はいじめと教養の2つのポイントが抑えられている。 「ゆとり教育」は悪という風潮があったが、この本を読んで考えを改めた。知識を詰め込むことも必要だが、社会にでれば、答えや正解がないことがほとんど。その中で、自分がどういう考えを持ち、どういう判断を...
新しい道徳というタイトルで、主な内容はいじめと教養の2つのポイントが抑えられている。 「ゆとり教育」は悪という風潮があったが、この本を読んで考えを改めた。知識を詰め込むことも必要だが、社会にでれば、答えや正解がないことがほとんど。その中で、自分がどういう考えを持ち、どういう判断をするかの能力が今の学校教育ではない。そこで、藤原校長の学校では、よのなか科を設け自分の意見を述べたり、考えたりする能力を鍛えた。結果、各学科の点数も上がっていった。 ゆとり教育=悪。じゃあやっぱり詰め込み型がOKではないか、という考えでは浅はかすぎる。偏ったメディアの情報を鵜呑みにするのでなく、しっかりと本質を捉えるメディアリテラシーが子供にも必要だと思った。
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テレビ、携帯、ブランドが日本人を支配する「神」である、という説。 小さな差異を攻撃し、自分はグループの内部に安住するいじめ。 情報処理力と情報編集力、クレジット。 藤原和博先生の教育系の本は、だいたい同じような主張が繰り返し出てくる。 どれも大切だと思うけど、もう3冊目だか...
テレビ、携帯、ブランドが日本人を支配する「神」である、という説。 小さな差異を攻撃し、自分はグループの内部に安住するいじめ。 情報処理力と情報編集力、クレジット。 藤原和博先生の教育系の本は、だいたい同じような主張が繰り返し出てくる。 どれも大切だと思うけど、もう3冊目だからそろそろ良いかな…笑
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※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 情報化し、多様化した現代社会では、道徳を感情的に押しつけることは不可能だ。 バラバラに生きる個人を支えるために必要な「理性的な道徳観」を大胆に提案する。 [ 目次 ] 第1章 新宗教「ケータイ・テレビ・ブランド」教から自由になる(ケータイ依存症;テレビ盲信症;ブランド神経症) 第2章 「学力問題」を通して、日本人の思考停止状態を斬る!(学力や学歴を勘違いする大人たち;「ゆとり教育」は悪いのか?;小学校と中学校の勉強はココが違う!;教育にまつわる幻想;なぜいま「情報編集力」なのか;総合学習が必要な理由;「よのなか」科はこんな教科) 第3章 「いじめ問題」を通して、大人の思考停止状態を斬る!(騒いでいないと不安?;死に対する感覚が希薄な子どもたち;いじめを短絡的に理解しない;学校を開かれた空間に;「生きやす過ぎる」現代社会;いじめをゼロにすることはできない;複雑ないじめにどう対処するか;「新しい道徳」を提案する) 第4章 新しい道徳観を求めて(男と女;大人と子ども;新しいものと古いもの;夢と自由;病気とクスリ) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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民間人校長の藤原さん。 教育という視点だけでなく、親として、大人として、人間として、考えさせられます。こういう問いかけは大事にしたい、そう思えてきました。
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サラリーマンから学校の校長先生になっちゃった藤原さんの本。 今の子供達に直に触れ、新たな道徳感が必要であると切に感じて著作に至ったのでしょう。 途中かなり偏った考え方は出てきますが、その想いの強さ、それを実現するための己自身の行動には敬意を表したいと思います。 教育、いじめ、ケ...
サラリーマンから学校の校長先生になっちゃった藤原さんの本。 今の子供達に直に触れ、新たな道徳感が必要であると切に感じて著作に至ったのでしょう。 途中かなり偏った考え方は出てきますが、その想いの強さ、それを実現するための己自身の行動には敬意を表したいと思います。 教育、いじめ、ケータイとテレビ・・・子供達を取り巻く環境に対しズバズバと切って行きます。 ・正解より納得解の時代である。 高度経済期はそれこそみんなでこれにはこうという「正解」を積み上げて行けば良かったのですが、今はその正解だけを積み上げるスペースはもうありません。そこで、自分が納得し、周囲を納得させられる「納得解」が必要である。だから、正解を導ける「情報処理力」ではなく、納得解を導き出すための「情報編集力」を身につけることのできる教育が必要であると。 これは他の本でも筆者が述べていますが、サラリーマンになってみて非常に共感できます。 ・ケータイとテレビ 抜粋 さらに、先生に言われた宿題範囲のことも、あとでケータイで聞けばいいやと思っている子は、話しを聞かない。注意力散漫になり、集中力が落ちてしまう。 これは僕の妹見てて非常に共感しました。しかし、例えば仕事をはじめて得意先に対し後からメールなんて絶対にできません。そんなの信頼を失うだけ。リーマンになればやるよでは絶対無理。 と、ここでは書ききれないほど「そうそう、やばいよね」と思うこと満載なので是非今の親御さん達に目を通していただきたい本です。
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