見世物(4号) の商品レビュー
【概略】 昭和30年代には50を超える興行があった見世物小屋、既に今日では体験をした人達の数も減ってきている。しかしながら見世物は、江戸時代から続く芸能ルーツの一つであり、人々に愛されてきた。見世物をこよなく愛する芸人をはじめとした人達が平成11年に組織した見世物学会の学芸誌・...
【概略】 昭和30年代には50を超える興行があった見世物小屋、既に今日では体験をした人達の数も減ってきている。しかしながら見世物は、江戸時代から続く芸能ルーツの一つであり、人々に愛されてきた。見世物をこよなく愛する芸人をはじめとした人達が平成11年に組織した見世物学会の学芸誌・第4号が本書である。 2022年05月25日 読了 【書評】 江戸時代の「見世物小屋」を復活させるというイベントのお手伝いをする関係で手に取ってみた。実際にやろうとしているイベントは、本書で話題に挙がっているタイプの「見世物」とは違うことは・・・読了して、わかった(笑) この本への書評というか感想というか・・・どうやって言語化をしていけばいいのだろうか。ストーリーテリングとして錬成されていない過去の思い出・文脈を読み続けることって、大変なのだなぁ~というのがまず最初の所感。そして、4号という既に3冊が発行された状態だからかわからないけれど、「見世物とは?」という部分が凄く曖昧なのだよねぇ。この本だけをもって「見世物とは?」を語ろうとすると、凄くアヤシイものの集合体になってしまうという。 微妙に記憶にあるのだよねぇ、小さい頃に、なーんかアヤシイ催し物とかあって。「怪奇」とか「猟奇」とかそんな感じの。江戸川乱歩とか横溝正史とか大好きだから、そのテの言葉に弱かった自分、なんとかして観たいなぁと思っていたのだけどね・・・。そういったものが自分の子どもの時代よりももっともっと前は、もっともっと流行っていた(という表現、合ってるのかなぁ)、そしてその時代を懐かしむ感じの語りが続くのが、本書。文脈がわからないと、読み進めるのが辛いの(笑)「あぁ、今の時代にこれをやったら、大炎上だな」という感想だけが色濃く残ったという。 一つ大笑いできたのが「大イタチ」のくだり。これ、落語でもあるみたいだね。誰か独演会でかけてくれないかな。 読了したものの・・・イベントに向けてのインスピレーションは1ミリもおりてこず・・・とほほ。
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