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エピデミック の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2020/11/03
  • ネタバレ

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「例えば、いつだったか大阪でのO157集団感染の時、マスコミは発症者の正確な数字を求め、行政はそれに振り回された。しかし、そんなもの現場ですぐに集計できるはずがないのだよ。むしろ、メディアはアウトブレイク対応の特殊性を学び、求めるべき正確さの水準を時々に応じて調整すべきなのではないかな。メディアの役割とは、情報の発信者と受け手との間に入り、そう言った調整役を担うことなんだと思うよ」(p.207)  I had a little bird. あたしは小鳥を飼ってたの  And its name was Enza. 名前は、エンザといったの  I opened the window, あたしが、窓を開けたなら  And in-flew(flu)-enza. エンザが飛び込んできたの (p.238)  T市の市街地は、ほんの一晩にして様相が激変した。人々の多くがマスクを着用している。花粉が多く飛ぶ時期だからマスク姿は珍しくないとはいえ、通行人のほとんどが口を白いもので覆っている光景は、混雑した通りに突如として不吉な白い花畑が出現したかのようだ。口をむき出しにしたまま咳やくしゃみをする者には冷たい視線が集中し、彼らはコンビニやキオスクでマスクを買い求める。花畑は満開になる。(p.242) 「人は、意味の真空を怖れる……」ケイトは口の中でつぶやいた。  早く「元栓」をしめなければならない。救急隊のような訓練を受けた専門家集団まで、もっともらしいけれど根拠のないストーリーに頼りたがっている。(p.365)

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2020/02/23

この小説をコロナウイルスの対応状況と比較しながら読むと、新型ウイルスへの対応の是非について残念に感じてしまいます。10年以上前の小説です。

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2019/03/13

目の前で現象が起こっているというのに、その原因がはっきりしないって気持ち悪い。 避けて通りたいのに、何に気をつければいいのかもはっきりしないってね〜。最初の場面で、なにげに触れていたから「もしや?」と思ったらやっぱり。 病気っていつの時代も恐怖だ。

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2019/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

関東の小さな町で、突然の高熱と肺炎で数人の成人が倒れた。その頃、ちょうど子供にインフルエンザが流行していたために、インフルエンザが重篤になったのだろうと誰もが考えていた。 しかし、死者がでます。同じ症状の患者がどんどん増えていきます。 SARSか? 鳥インフルエンザか? 新型のインフルエンザか? それともバイオテロか? 現地入りしたフィールド疫学者が、自らの足で病気の発生源を付き止めていきます。 とても面白いのですが、解決したような、していないような、何やら中途半端な読後感。 「ウイルスを見つける」ことよりも、「病気を封じ込める」ことをテーマにしているので、仕方がないのですが…。

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2012/06/05

好きなジャンルの作品だったのだが、なんとも読みにくい個所が数々。 次のページを開くと前頁とシチュエーションが変わっているとか・・・ 病の発生がどこかさまざまな可能性を示唆したかったのだろうが、ブルーという子供の必要性が分からない。 ブルーを登場させるならもっと書き込むべきだった...

好きなジャンルの作品だったのだが、なんとも読みにくい個所が数々。 次のページを開くと前頁とシチュエーションが変わっているとか・・・ 病の発生がどこかさまざまな可能性を示唆したかったのだろうが、ブルーという子供の必要性が分からない。 ブルーを登場させるならもっと書き込むべきだったのではないか。 この手の作品で一押しなのは、篠田節子の「夏の災厄」

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2012/03/24

川端さんの小説は、様々な科学分野の入門書みたいな感じで、 読んでて為になる。 本人がその物事の本質を深く理解しているから書ける文章で 門外漢でもわかりやすい。 この小説は疫学の話で、興味はあっても素人じゃとっつきにくい 分野の話なんだけど、とても分かりやすく書いてある。 ただ、...

川端さんの小説は、様々な科学分野の入門書みたいな感じで、 読んでて為になる。 本人がその物事の本質を深く理解しているから書ける文章で 門外漢でもわかりやすい。 この小説は疫学の話で、興味はあっても素人じゃとっつきにくい 分野の話なんだけど、とても分かりやすく書いてある。 ただ、舞台設定と状況からしたら、本職の小説家に書かせたら もっと面白くなるんだろうなって感じもする。 刻々と変化する状況を客観的に描写してるんだけど、予定されたプロットに従って淡々と平板に進行して、あっさり終了。 ラストに向かって抑揚をつけつつ、緊迫感を作り上げる、 のがあんまりうまくないのかな。 夏のロケットやリスクテイカーは上手く書いていたと思うんだけど。

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2012/03/22

原因不明の疫病に対処しようと奮闘する人々を描いた小説。 主人公たちが疫学の専門家という、変わった設定が面白かった。 一見難しそうな題材でページ数も多かったので読み切れるか不安だったが、いざ読んでみるとするする最後まで読めてしまった。 これは、話がとにかく面白く、中だるみしないスピ...

原因不明の疫病に対処しようと奮闘する人々を描いた小説。 主人公たちが疫学の専門家という、変わった設定が面白かった。 一見難しそうな題材でページ数も多かったので読み切れるか不安だったが、いざ読んでみるとするする最後まで読めてしまった。 これは、話がとにかく面白く、中だるみしないスピード感ある展開のためだと思う。 ことあるごとにつっかかっていく主人公はあまり好きにはなれないが(緊迫した環境のせいかもしれないが)、すべてのキャラが濃く描かれているのも好き。 少し気になったところは、感染源については、何故主人公たちはなかなか気付かなかったのかというところ。理由付は書いてあったが、ちょっと弱かった気がした。 この作者の本は読んだことがなかったので、これを機にどんどん読んでいきたい。

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2012/03/04

読み応え充分。『アンドロメダ病原体』や『星を継ぐもの』を思わせる徹頭徹尾、仮説と検証の物語。但、SFではなくノンフィクションに近い展開。この辺が好みの分かれるところ。題名は『一定の地域にある種の感染症が通常の期待値を超えて罹患する』ことを意味し、これが『同時期に世界の複数の地域で...

読み応え充分。『アンドロメダ病原体』や『星を継ぐもの』を思わせる徹頭徹尾、仮説と検証の物語。但、SFではなくノンフィクションに近い展開。この辺が好みの分かれるところ。題名は『一定の地域にある種の感染症が通常の期待値を超えて罹患する』ことを意味し、これが『同時期に世界の複数の地域で発生する』とパンデミックと呼ぶ。2009年の新型インフルエンザは後者。主人公達の活躍でパンデミックは避けられるも感染源は謎のまま残る。人々がバタバタ死んで日本が壊滅しそうになるバイオパニックを期待する向きには些か退屈かもしれない。 エピデミック >> 330頁まで読んだ。凄い臨場感!ちょっと気になるのは謎の研究所と少年の存在。今の展開で充分過ぎる程満足しているので下手なバイオ・ホラーにだけはしないでほしい。ノンフィクションのようなフィクションを読みたい。- 2012年02月28日 『パンデミックとたたかう』『インフルエンザ21世紀』と続けてインフルエンザもののノンフィクションを読んだので忘れないうち感染症に関する小説を何冊か読む予定。ノンフィクションを書けるほど徹底的に調べて書く著者の作品の質には定評がある。26頁まで読んだだけでたちまち話に引き込まれる。 - 2012年02月25日 本は読んでる時も楽しいが、新しい本をこれから読むぞって瞬間も格別だ。この週末は『エピデミック』と『平成宗教20年史』を読む予定。- 2012年02月24日

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2011/09/08

「銀河のワールドカップ」に引き続き読んだ同作者の作品。 未知のウイルスによって引き起こされる致死的感染症を、いかにして封じ込めるか。ウイルスの媒介者は?  SARSなのか、新型インフルエンザなのか? 主人公の疫学専門の女性研究者や、個性的な仲間たち、現場の医師、保健所の若い職員...

「銀河のワールドカップ」に引き続き読んだ同作者の作品。 未知のウイルスによって引き起こされる致死的感染症を、いかにして封じ込めるか。ウイルスの媒介者は?  SARSなのか、新型インフルエンザなのか? 主人公の疫学専門の女性研究者や、個性的な仲間たち、現場の医師、保健所の若い職員などが、死にもの狂いで働いています。 非常にスリリングで怖い展開の連続。 獣医の立場からすると・・・本当にこんなウイルスが存在したら怖すぎて仕事にならない。 そんなラストでした。 でも、この作者の小説は面白い!  今後、他の作品も続けて読んでみようと思いました。

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2010/09/14

「夏のロケット」が大好きで、図書館で借りてみました。期待が大きすぎたけれど、結構面白かった。文章はそんなに好きじゃないかも。

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