映画館ほど素敵な商売はない の商品レビュー

神谷雅子【著】

2013/04/04

映画の街、京都でアート系シアター「京都シネマ」を設立した神谷氏の
経緯と映画に対する情熱を受け取れる著書。

シネコンは幾らもあるが、「本当に心に残る映画」の上映、
そして「文化発信所」としての映画館の役割を強く訴えられている。

・神谷氏の考える映画館像
　１．地域にとって文化交流の場
　２．様々な国の多様な作品を上映
　３．未来の映画観客を育てる場
　４．教育的役割を持つ場
　５．映画を作ろうとしている人たちを支援する
　P.41

自分も過去ほんの少しだが、自主上映に加わった。
映画を観終わった後、ロビーでお客様を出迎える、あの気持ちよさといったら！

私もこの人生の中で必ず映画にかかわった事をして映画の良さ（特に邦画）を１人でも多くの人に
伝えていきたい、と今更のように思うのです。

じゃ、いつ行動するか。。。。
まずは、単日の自主上映から。

【ココメモポイント】
・映画館ロビーが、写真展の会場になり、絵画展を開き、映画監督や映画の作り手たちと観客との対話の場となる。
　映画館は、映画と観客が出会う場所であり、映画が誘う世界への入り口だ。
　P.11

・映画観客を増やしたい。映画館の楽しさを知って欲しい。そのために何が必要か、何ができるか、をいつも考えている。
　シネコンにはシネコンの楽しみ方があり、アート系映画館にも楽しみ方がある。
　どんな映画を上映しているかを見に来てくれるだけでもいい。気軽に、アート系映画館に来て欲しい。
　P.44

・マスコミの巨大化や、インターネットの普及で、どこにいても、瞬時に世界のことがわかったような錯覚に陥りがちだが、
　映画を見るたびに、本当に世界で何が起こっているのか、どんな営みが、文化が、暮らしがあるのか、あまりにも知らないのではないかと感じさせられた。
　P.84

・（自主上映に際して）「成功」とは何か、を最初にきちんと決めておくことは最も重要だ。
　P.94

・上映会を企画する上で一番大切なことは、上映作品に対する情熱だ。
　どうしてもこの作品を上映したいという気持ちをそのエリアでは誰よりも強く持っているということ。
　熱意がなければ人を動かすことはできない。
　P.95

2009/11/10

単館系映画館を作った人のお話。映画館を作るのは映画を愛でることが一番大事という部分がとても印象に残った。

2009/10/04

アート系映画館を立ち上げる過程の話。もともとあった映画館から場所を変えての立ち上げということから、全くの素人が映画館を立ち上げるというのとは話が違うかもしれないが、それでも何かと参考になる。って書くと、あなたもやりたいの？って感じですが、やれるもんならやってみたいと思ってます（笑）。

映画に対する思い、をひしひしと感じながら、一気に読了。