女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー(下) の商品レビュー
ウォルターとベス。強いカップルだ。離れている時間の方が多いだろうが、相手のことを理解している。とくにベスのウォルターへの理解は半端ではない。夢に生きるウォルターの執念もひしひしと伝わってくる。 淡々とした描写の中にも炎のような二人の心が隠れており、最後まで息をするのを忘れるくらい...
ウォルターとベス。強いカップルだ。離れている時間の方が多いだろうが、相手のことを理解している。とくにベスのウォルターへの理解は半端ではない。夢に生きるウォルターの執念もひしひしと伝わってくる。 淡々とした描写の中にも炎のような二人の心が隠れており、最後まで息をするのを忘れるくらいのめり込んで読んだ。
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サー・ウォルター・ローリーといえば、エリザベス女王の寵臣で、海の男。 エリザベス女王が歩いているときに道に水たまりがあったので、自分のマントを広げてその上を歩かせたというエピソードで有名ですね。 映画「エリザベス ゴールデン・エイジ」では、宮廷貴族に物足りなさを感じ、外国の王と...
サー・ウォルター・ローリーといえば、エリザベス女王の寵臣で、海の男。 エリザベス女王が歩いているときに道に水たまりがあったので、自分のマントを広げてその上を歩かせたというエピソードで有名ですね。 映画「エリザベス ゴールデン・エイジ」では、宮廷貴族に物足りなさを感じ、外国の王との縁談も決めかねていたエリザベスが、野性的なパワーを感じさせる男性に惹かれていく様子が描かれていました。 唐突に、きれいな侍女と結婚してしまうのですが。 この小説は史実を元に描かれていますが。 エリザベスのもう一人の寵臣エセックスのほうが若くてハンサムで身分が高いからか?一般には人気があり、ともすればローリーは悪役だったとか。 エセックスは愚かな反乱を起こして処刑されてしまったんですけどね。 エリザベスの没後、エセックスと連絡のあったスコットランドのジェームズが王位に就きます。 ジェームズに憎まれ、その後はほとんどをロンドン塔で過ごすことに。 待遇は途中から良くなり、海外からもローリーに会いに来る人が増えて、ちょっとしたサロンのようになるのでした。 海へ行きたいと焦がれるローリーは、やがて危険な航海に出ることに。 妻のベスの視点が多いので、心境は推測というか創作かな。 作中では触れられていませんが、未亡人になったベスは、夫の首を防腐処理して生涯持っていたという。 それほどの愛とは?という話なんですね。 このへんの時代に興味があれば、非常に面白いです。
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実在の人物、女王の近衛隊長であり、冒険家でもあったこの人物のことは全然知りませんでした。まさに時代に翻弄され、最期はは断首刑という不遇な面もありながら、それでも夢を追い続けた凄い人です。この本はローリーの妻であるベスの視点から描かれているので、冒険の中身にはあまり触れられておらず...
実在の人物、女王の近衛隊長であり、冒険家でもあったこの人物のことは全然知りませんでした。まさに時代に翻弄され、最期はは断首刑という不遇な面もありながら、それでも夢を追い続けた凄い人です。この本はローリーの妻であるベスの視点から描かれているので、冒険の中身にはあまり触れられておらず、その点は物足りなく感じました。映画『エリザベスⅡ』に出ているそうで、機会あらば映画を見たいと思います。
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上巻よりはワクワクしながら読めました。 やっとローリーにもちょっぴり興味を惹かれるようになったというか何というか。 対してベスがどんどんと心配性な一般婦女子(適当な言い方が見つかりません)、みたいにしか思えなくなるのはちょっとなあー。上巻で出てたようなベスのささやかな幸せを大事に...
上巻よりはワクワクしながら読めました。 やっとローリーにもちょっぴり興味を惹かれるようになったというか何というか。 対してベスがどんどんと心配性な一般婦女子(適当な言い方が見つかりません)、みたいにしか思えなくなるのはちょっとなあー。上巻で出てたようなベスのささやかな幸せを大事にする性格なんかが出てこない、というか感じ取れないものだから全く忘れ去ってしまってました。 そうはいっても夫婦の最後のシーンは不覚にも思わずホロホロッと来てしまいました。ローリーは人間が好きだし大事にするんですよね。でも次男は忘れられたままでかわいそうで仕方ありませんよ。
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