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キムラ弁護士、ミステリーにケンカを売る の商品レビュー

3.5

11件のお客様レビュー

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2024/02/24

非常に強烈な一冊。ミステリ嫌いの弁護士である著者が話題のミステリーをしっかり読破した上で矛盾点や物語の批判を書き連ねている。 タイトル通りほとんどの作品に喧嘩を売っており、チーム・バチスタの栄光や容疑者Xの献身、マークスの山等有名作品にもしっかり意見を述べている。 面白いのは自身...

非常に強烈な一冊。ミステリ嫌いの弁護士である著者が話題のミステリーをしっかり読破した上で矛盾点や物語の批判を書き連ねている。 タイトル通りほとんどの作品に喧嘩を売っており、チーム・バチスタの栄光や容疑者Xの献身、マークスの山等有名作品にもしっかり意見を述べている。 面白いのは自身で負けを認める作品もあるところ。ミステリ以外のジャンルにもズバズバ切り込んでいく様は見事。著者の弁護士という職業柄、実際の裁判の様子に文句を言っているページを読んで、「たしかに本当の裁判に出たことがないから自分もリアルな事情は知らないなぁ」と思い知らされた。

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2014/04/28

椎名誠や目黒考二とあんなに近くにいて本が嫌いだなんて… 弁護士の資料の読み方を読書に適応させると矛盾だらけになるのか。 冬のソナタが読んでみたくなった。

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2013/04/22

取り上げられている本はほとんど未読だったため、 読んでいればもっと楽しめただろうとは思いますが、 それでも著者の鋭いつっこみはかなり笑えました。 特に、著者の本領発揮のミステリーに対する記述は秀逸。 一冊の本ができるまで多くの人が関わるにもかかわらず、 基本的な誤解があるものだ...

取り上げられている本はほとんど未読だったため、 読んでいればもっと楽しめただろうとは思いますが、 それでも著者の鋭いつっこみはかなり笑えました。 特に、著者の本領発揮のミステリーに対する記述は秀逸。 一冊の本ができるまで多くの人が関わるにもかかわらず、 基本的な誤解があるものだなと思いました。 知らないことは,その道の人に教えを請うてみるという姿勢を 大事にしたいです。

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2012/04/09

取り上げられた本を読んでないのが多く、ネットであらすじを思いながら同時に読みましたが、ちょっと厳しかったですね。

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2012/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間と法律を比べたら、人間を中心に書くのが小説だ。 それに対して弁護士は、しばしば人間不在の法律論をぶつ。 本書も、人間不在の法律論の一つである。 ミステリーを楽しむのに、法律の制約を知っていることも大切である。 法律についての具体的な指摘を受けることは有益だ。 本書は、法律家からの情報提供という趣旨で有益だ。 喧嘩を売る必要はない。 もともと、目指す方向性が違うのだから。 喧嘩になっていない。

Posted byブクログ

2010/09/13

ミステリーの欠陥を指摘するエッセイ。 正にケンカ売ってる感じで、意外と攻撃的だった。 確かに誤りはあるんだろうけど、読者は別にそこまで精密さは求めてないと思うんですけど・・・

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2011/10/10

   古今東西、娯楽ミステリーから古典名作まで、    法律・捜査の常識欠如だらけの<問題作>を、    キムラ弁護士が一刀両断! という、本書の紹介文。 なので、本書ではキムラ弁護士が勝手に作品にケンカをしかけ、ケンカ相手に付箋を貼りまくり、メモをとり...

   古今東西、娯楽ミステリーから古典名作まで、    法律・捜査の常識欠如だらけの<問題作>を、    キムラ弁護士が一刀両断! という、本書の紹介文。 なので、本書ではキムラ弁護士が勝手に作品にケンカをしかけ、ケンカ相手に付箋を貼りまくり、メモをとりながら読み込んで、本の欠陥をさがしもとめる、というもの。 取上げられた作品(ミステリー篇、恋愛・家族小説篇、ロングセラー・ベストセラー篇)全37作。 読んだことのある作品、ワタシは少なかった。 なのでキムラ氏の意見を鵜呑みにもできないけど・・・。 とはいえ、本書の趣旨通り、残念ながらも欠陥を指摘されてしまう作品があったり、または、キムラ弁護士が完敗!とい作品もあったり(結構多い)、その理由を読むとまた楽しめる。

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2011/09/30

 弁護士の木村晋介さんが、古今東西、娯楽ミステリーから古典的名作における、法律・捜査上の問題点を徹底検証した書評。法律・捜査上の欠陥部分の指摘には、納得させられる。この点に関しては、考証的見地から、出版前にゲラのチェックを弁護士に依頼できるのならどんなにいいだろうと思った。木村弁...

 弁護士の木村晋介さんが、古今東西、娯楽ミステリーから古典的名作における、法律・捜査上の問題点を徹底検証した書評。法律・捜査上の欠陥部分の指摘には、納得させられる。この点に関しては、考証的見地から、出版前にゲラのチェックを弁護士に依頼できるのならどんなにいいだろうと思った。木村弁護士もそう言っているが、いろいろな問題があり、難しいのだろう。一方、法律・捜査以外の、たとえば人間の心理部分に対する論評にはちょっと引っかかるものを感じた。たとえば、キムラ弁護士は、横山秀夫著『半落ち』に対して次のように書いている。「なぜ梶が空白の2日間について、真実を話さなかったのかの説明にどうも私は納得がいかないのだ。そのために県警の同僚を含めこれだけ多くの関係者が苦悩しているのにである。その2日間の真実を話しても、梶にとって何の不利益もなく、誰をき傷つけるわけでもないのにである」もちろん、キムラ弁護士のこの考え方にも一理ある。しかし、梶の心情を想像するなら、わかる気もしないか。この『半落ち』を読んだのは数年前で、記憶が薄れている。その上、私の文章力では自分の考えさえうまく表現できないが、たぶん梶は「妻を殺した」という事実をもって自分を裁いてしまってほしかったのではないだろうか。自分の心証が良くなることはあえて言わずに、情状酌量の余地のまったくない状況で「妻を殺した男」として裁いてほしかったのだろう。そう思えてならない。また、担当刑事たちが捜査を打ち切れず苦悩していたのは、梶を人間的に尊敬していたからこそなのでは。尊敬する先輩刑事が頑なに口を閉ざす空白の2日間だからこそきっと何かあるに違いないと考え、それがわからないままには終えられないと思ったのだろう。法律上の手続きや手順はわからないが、担当刑事たちがいつまでも捜査し続けたのは、そういう理由ではないのか。そうであるなら、その心情は理解できる。この作品トータルの評価としては、木村弁護士に近い。だが、梶の人物像にはやはり好感が持てる。横山さんが作品に籠めた思いにも。

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2009/10/07

話題の人気ミステリーから誰もが知ってる古典的名著まで、キムラ弁護士が徹底検証してみれば。出るわ出るわの法律的誤りや不自然なプロットの数々を一刀両断!

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2009/10/04

半落ち、オリエント急行殺人事件、犬神家の一族、といったミステリーの傑作たちに弁護士視点で野次を売りまくる。確かにそのとおりかもしれないけどさ、犯罪者も所詮素人だし勘弁してあげなよ、といいたくなる一節も。

Posted byブクログ