お家さん(下巻) の商品レビュー
鈴木商店が大きくなり、倒産するまでをおかみさんの立場から語る話。正しい道と信じて進んでも、時代の流れには逆らえず古い考えは淘汰されていくということか。
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ただただ真っ直ぐに。時代に翻弄され、政府に翻弄され、そして国民にも翻弄されそれでも信念をつらぬいた鈴木商店。 お家さんことよねの器量と達観、金子の忠義と商売作法。いまの時代においてそれらは時代おくれと取られるかもしれないが、商売をおこなう誰もが自分の信念として持たねばならないもの...
ただただ真っ直ぐに。時代に翻弄され、政府に翻弄され、そして国民にも翻弄されそれでも信念をつらぬいた鈴木商店。 お家さんことよねの器量と達観、金子の忠義と商売作法。いまの時代においてそれらは時代おくれと取られるかもしれないが、商売をおこなう誰もが自分の信念として持たねばならないものなのだと思う。 本書は物語の下地が作られる上巻よりもそこで語られた人物たちがドラマチックに動き出す下巻の方が圧倒的におもしろい。 小説の形を取っているので事実を多少は大げさに書いているかもしれない。それでも海外がまだ遠い存在だった明治、大正の世において、これだけ世界を相手に戦った会社があったという事実は閉塞するいまの日本を勇気づけるきっかけになるかもしれない。
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《2014年9月16日》 大きな樹が倒れるときに新しい樹木も育つ。 ただただ倒れていくだけじゃなく、倒れる前の種まきがあってこそやけど、、、。 でも倒れるって事は悪い事ばかりじゃない。 そんな気もする。 《2010年12月11日★★★★★》 まぼろしの商社・鈴木商店のトップとし...
《2014年9月16日》 大きな樹が倒れるときに新しい樹木も育つ。 ただただ倒れていくだけじゃなく、倒れる前の種まきがあってこそやけど、、、。 でも倒れるって事は悪い事ばかりじゃない。 そんな気もする。 《2010年12月11日★★★★★》 まぼろしの商社・鈴木商店のトップとして生きてきた女性の一生。 今の神戸市中央区あたりが舞台の話。 激動な時代で波乱万丈な一生。 それでいて、めげる事無く力強く生きて行く女主人よねと従業員達。 神戸を知ってる人なら、知ってる地名もタクサン出てくるので当時の景色じゃなくても『あぁ、あの辺りやろぉな?』って想像しながら読める1冊。 もちろん神戸を知らん人でも面白い1冊。
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鈴木商店の発展と衰退の歴史。 女性は、いつの時代でも、優しさと強さを持ってないとだめね。 個人的には、情熱のまま動く珠喜がお気に入り。
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神戸、鈴木商店の栄枯盛衰を女将よねの視点から見た、頂点から、転げ墜ちる原因となった、米騒動・鈴木商店本店焼打事件から駄目押しとなった、関東大震災、稀代の商人、金子直吉の「煙突男」と云われる時代の流れ、話の持って行き方が、時代錯誤となり若手の反発を買い、それでも頂点を推し抱き続けよ...
神戸、鈴木商店の栄枯盛衰を女将よねの視点から見た、頂点から、転げ墜ちる原因となった、米騒動・鈴木商店本店焼打事件から駄目押しとなった、関東大震災、稀代の商人、金子直吉の「煙突男」と云われる時代の流れ、話の持って行き方が、時代錯誤となり若手の反発を買い、それでも頂点を推し抱き続けようと居座った事と会社の上層部が金子直吉を切れなかった事が結果的に、鈴木商店の命運を絶つ事になろうとは。結局、会社は解散し、遺された遺産が、今の日本企業の核となっている事をどれだけの国民が知ってるのだろうと、思うと、ふと淋しく感じた。
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