グリーン・レクイエム/緑幻想 の商品レビュー
グリーンレクイエムは高校生の時以来、緑幻想は初読。後半はちょっとくどいと思ったけど箕面夏海の関わりが良くて盛り返した。自然破壊ではなく環境破壊というのは考えさせられた。
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新井さんの文体はラブコメのような作品だと、シックリくるんですが、シリアスな内容には合わない気が。今ひとつ入り込めませんでした。
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前半の「グリーン・レクイエム」は以前別の単行本で読んだのだが、当時中学生だったこともあって魂の半分ぐらい持っていかれた。 ショパンのノクターンを弾こうとしたり、盆栽まがいの事をしたり、「明日香」という名前の少女を探したり…とにかく今考えるととっても恥ずかしい。 ただ、この作...
前半の「グリーン・レクイエム」は以前別の単行本で読んだのだが、当時中学生だったこともあって魂の半分ぐらい持っていかれた。 ショパンのノクターンを弾こうとしたり、盆栽まがいの事をしたり、「明日香」という名前の少女を探したり…とにかく今考えるととっても恥ずかしい。 ただ、この作品のきっかけになったと言う「あるクラシック音楽を聴いてそのレポートを提出する課題」は今に至るまで私の心に息づいている。 と言うか作品そのものより印象に残っている。 もっともその「課題」によって生まれたのはむしろこの話の「続き」らしい。 ということで期待を込めて読んだ続編の「緑幻想」だが独特の鬱陶しい文体に馴染めず、グリーンレクイエムほどのめり込めなかった。 10代の頃に比べて感性が鈍っているというのもあるかもしれないが、逆にオッサンの心の琴線に触れるものがほとんど無かったとも言える。 余談だが私は今でも「あすか」と言う名前が女性の名前で一番好きである。 現実にそんな名前の人と会った事が無いからかもしれないが。
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前半のグリーンレクイエム。 決して結ばれない二人が見事に引き裂かれる最後はなかなか抉られるものがありました。途中の出会い、再会、逃避行の最中が暖かく幸せに満ちていたので余計に…。ですので後半の緑幻想は二人の救いを期待して読みました。結論から言うと私自身としてす少し物足りなかったです。 グリーンレクイエムが ただ二人を中心的に書いていたセカイ系に対し、緑幻想は登場人物が増え話の背景がスケールアップしたために、二人の扱いが薄くなってしまいました。 明日香が地球に受け入れられ1つになって精神的に成長したのに対し、信彦は明日香への思いを最後まで引きずっていため最後は明日香の願いを一方的に押し付けられた感じがしました。 私は信彦に感情移入していたので置いていかれた感がものすごかったです。せめて最後の対話で信彦が成長、または明日香への気持ちに決着をつけ双方が納得のいく気持ちのいい別れかたをしてほしかったです。 こんな感じでエンディングの内容は一人一人納得がいったりいかなかったりしましたが、 前半は決して結ばれない二人の短いけど暖かな日常があったこと、後半は明日香の暖かい愛に終始満ちていたこと、美しく描かれるピアノの旋律、植物が合唱をするという表現、呪縛から愛へと意味を変えた明日香のグリーンレクイエム、明日香の願い通り健康で少し太った普通の女性という明日香とは真逆の人と結ばれる最後、どれもが素晴らしく心を穏やかにしてくれた作品でした。
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「ね、取ろうって気、おこらない?」 「取って欲しいの、お嬢さん」 「はい!」 「おーし。待ってな」 2013/09/24-10/12 2023/08/31-09/08
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1980年に発表した"グリーン・レクイエム"と1990年に発表した続編"緑幻想:グリーン・レクイエム II"を収録。これ1冊で全部読めます。彼女の代表作である"グリーン・レクイエム"は短い作品です。異星人と地球人のラブス...
1980年に発表した"グリーン・レクイエム"と1990年に発表した続編"緑幻想:グリーン・レクイエム II"を収録。これ1冊で全部読めます。彼女の代表作である"グリーン・レクイエム"は短い作品です。異星人と地球人のラブストーリーで初々しい主人公カップルが優しい文体で描かれているのですが、とても切ない物語です。そして後日談となる"グリーン・レクイエム II"は強さを感じました。前作だけでも十分に悲恋話として成り立つのですが、続けて読むととても深い話になっています。ジュブナイル小説として良いかもしれません。
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【2022/12/10再読】 再び約10年くらい経って再読。 図書館で借りたんだけど…書庫に入ってた。 いま思うのは「発行当時の新井素子ファンってほんと気が長かったんだなぁ」と。 グリーン・レクイエムが1980年刊行、緑幻想が1990年刊行。 グリーン・レクイエムの、ちょっと唐...
【2022/12/10再読】 再び約10年くらい経って再読。 図書館で借りたんだけど…書庫に入ってた。 いま思うのは「発行当時の新井素子ファンってほんと気が長かったんだなぁ」と。 グリーン・レクイエムが1980年刊行、緑幻想が1990年刊行。 グリーン・レクイエムの、ちょっと唐突な印象を受けるエンディング。その続編をまとめるのに10年かかったのはわかるんだけど…ラノベの刊行ペースになれた今の若い子にはそこまで待てないだろうなぁ、と。 テーマそのものは「愛」という普遍的なもの。 それを「一人称的口語」での語り口を強みとした作者らしさが強く出る形で主人公2人の一人称的語り、あるいは二人での会話から紡ぐ感じになっているのがグリーン・レクイエム。 「植物が”語りかける”世界線」という今の言葉でいうなら「世界系」的展開の中で、「愛」をもっと普遍的に語ろうとしたのが緑幻想、ということなのかな、と。 今の「世界系」ラノベのいろいろな試行錯誤を見た後だと、ちょっと物足りなさを感じる面もないわけではない。 が、扱っているのは「実らせたいが、普通には実らない愛」という純愛に近いもの。それを「もとは1つの生命体だったんでしょ」というSF的な解釈から、ある種のハッピー(?)エンドに引き入れている。 あくまで…これはSF小説でありそれだからこそ斬新だった、その思いをあらたにした。 ただ…女性の社会的立場が高くなかった時代の作品、という前提を理解してないと、ヒロインにどこか受け身感を感じてしまうところはあって、そこは不利だよなぁ、とも。 「一人で屋久島に取材旅行行ったら、自殺志願者と不審がられて…」という後書きを読みつつそんなことを考えてたりしました。 ほんとはこれを読んですぐ「世界樹」のモデルである屋久杉を見に行くつもりだったのですが…遅れていた寒波が突如滑り込んできたので断念。 暖かくなったら見に行こうと思っています。 【2013/5/29】 10年くらい前に一度読んで「よくわからないSF」と読んでしまった作品を、もう一度読み直した一作。SFという先入観をもって読んだ10年前よりはちょっとだけわかった…気がする。多分10年前はSFという”作り物の『事実』”を作中から読み取ろうとしていて、今回は”『物語』を形作った『想い』”を読み取ろうとした、この違いが出たのかな、と。 話の本筋とは関係ありませんが、後書きに「緑幻想はワープロで書いた」的な記述があり、妙なところで歴史を感じました。ある意味”古典”であるこの一作ですが、古典であるが故に読み手との付き合い方も時代とともに変わってきたことを実感する。作者の『想い』から作られた『物語』が、読み手の『想い』を変え、それはそれでちょっとした『物語』になる。話そのものだけでなく、いろんなことを考えさせられた一作でした。
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第二部タイトルに「幻想」とかついてますし、 中身も結構ファンタジーよりな気もしますが、 創元SFなのでSF枠で。 元祖ライトノベルと呼ばれている事は知らなかった次第ですが、 文体がものっそいゆるふわで舌っ足らず。 といって少女漫画然、としている訳でもなく。 骨子と設定はよく練られている気もするし。 特に、「緑幻想」の、植物の想いのくだりは、非常にほっこりしました。 「グリーン・レクイエム」のヒステリーに近い悲壮感との対比も鮮やか。 ゆるふわほっこり系植物SFと言う事で一つ。 ・・・森ガール?(違
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はじめに読んだのはすごく前、小学生か中学生のころ漫画版で出会いました。山村暮鳥を知った作品でもあります。世界観に引き込まれた。けれど続編の緑幻想はあまり好きではないです。自分がSFが苦手なのでそれもあるのかもしれませんが、グリーン・レクイエムと雰囲気が変わっているように感じます。...
はじめに読んだのはすごく前、小学生か中学生のころ漫画版で出会いました。山村暮鳥を知った作品でもあります。世界観に引き込まれた。けれど続編の緑幻想はあまり好きではないです。自分がSFが苦手なのでそれもあるのかもしれませんが、グリーン・レクイエムと雰囲気が変わっているように感じます。続いている気がしない。
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アニメ・マンガのような小説。今日のラノベのプロトタイプといえる作品。自然主義的な自己の周囲の環境に関する描写が極端に少なく、ほぼ会話とモノローグで成立させている。少女の葛藤と解放、青年の成就と喪失の物語は荒削りではあるものの、感情が揺さぶられるなにかがある。
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