奇妙でセクシーな海の生きものたち の商品レビュー
著者は、大学で生物を教えている先生らしい。著者曰く「生殖ホルモン満載の若い学生を講義につなぎとめるには、講義にセックスのはなしを惜しみなくしていけばよい」。確かに、このような講義があれば生物に興味のない学生たちも、一生懸命聞くだろう。本書は、著者が前述の方針に従い講義した結果をま...
著者は、大学で生物を教えている先生らしい。著者曰く「生殖ホルモン満載の若い学生を講義につなぎとめるには、講義にセックスのはなしを惜しみなくしていけばよい」。確かに、このような講義があれば生物に興味のない学生たちも、一生懸命聞くだろう。本書は、著者が前述の方針に従い講義した結果をまとめたものである。が、生殖のはなしが随所に出てくるからといって軽蔑しないでほしい。生物たちは、厳しい自然界を生き抜くために、実にさまざまな方法で子孫を残していく。この営みのダイナミズムを本書から感じ取ってほしい。
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海洋生物学のベテラン教授による、興味津々のエピソード満載な講義風景。性にまつわる逸話が多く、その豊富な知識が軽妙な語り口によって、豊饒な海の世界へと誘ってくれます。 それでいて、今海に起きている深刻な問題提議も。 目に見えないちいさな命から始まる食物循環。消えてしまった、また滅び...
海洋生物学のベテラン教授による、興味津々のエピソード満載な講義風景。性にまつわる逸話が多く、その豊富な知識が軽妙な語り口によって、豊饒な海の世界へと誘ってくれます。 それでいて、今海に起きている深刻な問題提議も。 目に見えないちいさな命から始まる食物循環。消えてしまった、また滅びつつあるちいさな生き物たちの命の大切さを考えつつ、今日の食卓に思いを馳せることから始めました。いただく命が、本当にありがたく思える一冊です。
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1章 死を呼ぶ毒針 2章 マダコ狩り大会 3章 真夜中の怪談話 4章 エデンの園ーー禁断の木の実と生命の樹 5章 ロマンスの現実 6章 愛の妙薬 7章 南の海の細長いソーセージ 8章 学名が唯一つけられた雄性生殖器 9章 生きた槍 10章 オスが「出産」する 11章 ど派手なオス...
1章 死を呼ぶ毒針 2章 マダコ狩り大会 3章 真夜中の怪談話 4章 エデンの園ーー禁断の木の実と生命の樹 5章 ロマンスの現実 6章 愛の妙薬 7章 南の海の細長いソーセージ 8章 学名が唯一つけられた雄性生殖器 9章 生きた槍 10章 オスが「出産」する 11章 ど派手なオスも元はメス 12章 奇跡の魚 13章 死と隣り合わせの美味 14章 海のうさぎ 15章 貝紫への情熱 16章 大きいほうがいい? 17章 潮干潟のバイオリン弾き 18章 幽霊にご注意 19章 奔放なセックスライフを送るには 20章 求愛方法 21章 アンチBLBクラブ 22章 シー・プッシー 23章 ヒトデとカキの戦いの真実 24章 ナマコの肛門にひそむ魚 25章 イエロー・サブマリン 26章 虚栄心は災いのたね 27章 性的に抑圧されていたビクトリア時代の分類学者 28章 男と女の不思議な関係 29章 ペニスの放血儀礼 30章 死と混乱 31章 タコと見つめ合うとき
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海洋生物学者の著者が、講義で生徒の興味をかきたてるために語った話たち。 ただのトリビアで終らず、それぞれ刺激的(?)な導入のあとにはユーモアを交えた専門的な話が続く。 挿絵の助けもあり、海洋生物学の下地がない私でも面白かった。
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目次を見て、どこでも目を引いた項目から読み始めてOKです。軽妙洒脱と言っていい語り口と、れっきとした海洋生物学者の著者のもつ様々なエピソードも面白く、引き込まれてしまいます。
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