桶狭間の真実 の商品レビュー
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25000人の今川勢に対して、織田軍2000の寡兵をもって、これを破ったとする桶狭間の戦い。本書はこの通説に疑問を投げかける。一つには、当時の動因兵力差につき、米の生産高のみを基礎とせず、商業上の生産高を加味すれば、両軍の差は縮まると見る。さらに、今川が兵力を全動因した状況にはなかったとし、結局、両軍の兵力差を1:2程度と見る。戦場では、今川の戦力を分散させるべく小規模戦力で挑発し、今川に鷲津砦・丸根砦を攻撃させた。戦力差を可能な限り均衡な状況にして、今川本隊を織田本隊が「一直線」に攻撃撃滅したとする。 今川の政治状況の分析が甘いが、その他は、ふむふむと読ませる内容だ。なお、信長の旗印が永楽通宝(貨幣)であることは意外であったが、彼の経済力重視の思想が垣間見れ、興味深い。
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定説?では、上洛を目論む今川義元を織田信長が桶狭間で奇襲により打ち破ったとされているが、真実はどうかを書いている。以前から奇襲ではなく桶狭間山の今川勢を正面攻勢により破ったとの主張があった。この本ではその上で、両者の戦力比に大差がなかったと言っているところが新しく面白いが、本の感...
定説?では、上洛を目論む今川義元を織田信長が桶狭間で奇襲により打ち破ったとされているが、真実はどうかを書いている。以前から奇襲ではなく桶狭間山の今川勢を正面攻勢により破ったとの主張があった。この本ではその上で、両者の戦力比に大差がなかったと言っているところが新しく面白いが、本の感想としてはやや薄味な気がする。
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