大人の見識 の商品レビュー
中西さんと違うところは、弊原喜重郎外相の外交を擁護しているように見えるところ。中国人による在中日本人の迫害に対し、軍を出兵させず「見殺しにした」「軟弱外交」と言われた裏には、イギリスから学んだ「小さい事件で騒ぐよりも大局を見ろ」という意識があった。 阿川さんは「日本ではこんなこと...
中西さんと違うところは、弊原喜重郎外相の外交を擁護しているように見えるところ。中国人による在中日本人の迫害に対し、軍を出兵させず「見殺しにした」「軟弱外交」と言われた裏には、イギリスから学んだ「小さい事件で騒ぐよりも大局を見ろ」という意識があった。 阿川さんは「日本ではこんなことは言えない」と書いてたけど。何事も色んな側面から見て判断しなければね。
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イギリス流ユーモアと暗記についての心得が参考になる。 「イングランドでは馬しか食わない燕麦 (oats えんばく) を、スコットランドでは人間が食っている」 この発言にすぐさまスコットランド出身の議員が応じた。 「仰有る通りなり。だからスコットランドの人間が優秀で、イングランド...
イギリス流ユーモアと暗記についての心得が参考になる。 「イングランドでは馬しか食わない燕麦 (oats えんばく) を、スコットランドでは人間が食っている」 この発言にすぐさまスコットランド出身の議員が応じた。 「仰有る通りなり。だからスコットランドの人間が優秀で、イングランドの馬が優秀なのです」 日本の国会だったら前者の差別発言、ただでは済まないでしょうが、ロンドンの議会は、爆笑で終わったといいます。… だけど、ユー モアの複雑多岐な形を貫いて、一つ共通することは、「いったん自らを状況の外へ置く」という姿勢、「対象にのめりこまず距離を置く」という余裕がユーモアの源である。 真のユーモアは単なる滑稽感覚とは異なる。 人生の不条理や悲哀を鋭く嗅ぎとりながらも、それを「よどみに浮かぶ泡(うたかた)」と突き放し、笑いとばすことで、陰気な悲観主義に沈むのを斥けようというのだ。p70-71 暗記出来たと思ったら、本を伏せて又唱えてみなさい。 毎晩じゃなく、三日に一遍でもいい。そうすると僅か半年で、二千五百年前に孔子とその弟子たちの言った言葉を六十、丸々覚えてしまうことになる。これは将来必ずお前の知的財産になると思うよ、意味なんかよく分らなくたって構わない、文章を覚えていれば意味はあとで段々分って来るから(p174)
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読み応えがありました。阿川弘之「大人の見識」、2007.11発行。日本人の国民性は勤勉、几帳面、そして軽躁(熱しやすく、冷めやすい) 東条英機、鈴木貫太郎、吉田茂の話が興味深かったです。東条英機が横暴で独善的(気に入らない人間は二等兵に召集など)、中学生ぐらいの頭脳、重箱の隅を突っつくようなみみっちさと容赦がありません。鈴木貫太郎には首相としての顔つき、人間としての風格があり、それが国家の品位につながった。吉田茂のユーモアには大拍手。GHQを Go home quicklyの略かとマッカーサーにw。
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年の功というに相応しい内容でしたが、私には少し読むのが早すぎました。 歴史で学ぶ教科書とは異なり、立体的なお話が垣間見れて感心させられてしまいます。 また、紳士として求められるユーモア論等も確かにと考えさせられます。 歴史を紐解きながらどんな見識を持つべきか?が説明されていま...
年の功というに相応しい内容でしたが、私には少し読むのが早すぎました。 歴史で学ぶ教科書とは異なり、立体的なお話が垣間見れて感心させられてしまいます。 また、紳士として求められるユーモア論等も確かにと考えさせられます。 歴史を紐解きながらどんな見識を持つべきか?が説明されています。 学生時代に使用していた英和辞典で「wisdom」つまり、「叡智」というものがありましたが1つの考え方を学べた気がします。
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【ひとこと】 「軽躁なる日本人へ」ということで、子・孫世代へ分かりやすく語りかけた一冊 【手に取った理由】 アガワサワコさんのエッセイを読み、偉大な父の言葉に触れたくなったため。
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2012年のベストセラー『聞く力』に続き2匹目のどじょうを狙った『叱られる力』も好評の阿川サン。彼女によれば、本書の著者である作家・阿川弘之氏は大変に怒りっぽくて「コワいお父さん」だったらしい。明治から昭和にかけて文壇で活躍して「小説家の神様」と呼ばれた志賀直哉に師事し、連合艦隊...
2012年のベストセラー『聞く力』に続き2匹目のどじょうを狙った『叱られる力』も好評の阿川サン。彼女によれば、本書の著者である作家・阿川弘之氏は大変に怒りっぽくて「コワいお父さん」だったらしい。明治から昭和にかけて文壇で活躍して「小説家の神様」と呼ばれた志賀直哉に師事し、連合艦隊の総司令官の人間像を赤裸々に描いた『山本五十六』など、数多くの戦記文学や随筆を残した著者が、歴史の中で失われつつある日本人の美徳と倫理をあらためて問い直す。日本人の見識、英国人の見識、さらには孔子や天皇の見識にまで言及し、後の世代の人々が叡智(えいち=優れた知恵)を養う一助になればとの思いを込めた一冊。文体は優しく、阿川サンが言っているのとは正反対で全然コワくない。
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大人の見識(新潮新書) 著作者:阿川弘之 戦争には海軍に所属し終戦後は賞を受賞を切っ掛けに作家として山本五十六等の多くの作品を世の中に青春時代にを問いかけている。 タイムライン https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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逆のものさし講で、清水克衛さんから教えて戴いた本です。3年前に亡くなられた阿川弘之さん、陸軍が嫌いで海軍に入隊しています。確かに海軍は自由度が高いと言うか卑屈なイメージはありません。そんな海軍やイギリス、昭和天皇などをベースに、大人の見識を説いています。理屈っぽいお爺さんのイメー...
逆のものさし講で、清水克衛さんから教えて戴いた本です。3年前に亡くなられた阿川弘之さん、陸軍が嫌いで海軍に入隊しています。確かに海軍は自由度が高いと言うか卑屈なイメージはありません。そんな海軍やイギリス、昭和天皇などをベースに、大人の見識を説いています。理屈っぽいお爺さんのイメージがありますが、見識を語れる大先輩の言葉はちゃんと聴いた方がよいですね。生きるヒントが隠されています。 特にユーモアや中道の必要性や、儒教、騎士道、武士道など、阿川さんが人生を通して、迷いなく重要と感じたものと、自分の価値観を照らし合わせる事で、自分の実とする事ができました。阿川さんは日本李登輝友の会名誉会長もされていたようで、色々と共感する部分が多かった気がします。陽の当らない名著で、オススメの一冊です。
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編集が決めた書名と著者のコンセプトが多少違うが、それでも英国のジェントルマンシップと武士道、そしてその流れを汲むネイビイズムの話は十分に楽しめたし納得のいくものだった。昭和天皇の見識を知り驚くとともに、天皇崇拝を唱えながらも、天皇の意思に反し、戦争へ突き進んだ軍部の姿に憤りを感じ...
編集が決めた書名と著者のコンセプトが多少違うが、それでも英国のジェントルマンシップと武士道、そしてその流れを汲むネイビイズムの話は十分に楽しめたし納得のいくものだった。昭和天皇の見識を知り驚くとともに、天皇崇拝を唱えながらも、天皇の意思に反し、戦争へ突き進んだ軍部の姿に憤りを感じた。儒教については是非があるかも知れない。しかし、論語を聖典扱いせず、伝記的言行録として読むなら、別の解釈ができるかもと思わせる筆致がここにはあった。本書を読むきっかけは宮脇俊三氏のエッセイであることを付記する。
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先日、お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。 リベラル派の知識人の意見・文章を読んでみたかった。それだけ、他意はありません。 「私の方も、陸軍の事は士官食の食い方すらしらないから、陸軍軍人の伝記を書く気にはなれず、戦後現存者に取材を申し込んで直接人柄に接するとか、資...
先日、お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。 リベラル派の知識人の意見・文章を読んでみたかった。それだけ、他意はありません。 「私の方も、陸軍の事は士官食の食い方すらしらないから、陸軍軍人の伝記を書く気にはなれず、戦後現存者に取材を申し込んで直接人柄に接するとか、資料を読んで複雑な裏事情を知るとか、それはしてません」 結局のところ、陸軍の一部に存在した「叡智」と「見識」とは他の昭和史研究科の研究にゆだねて、自分は「我が道」だけ行くかたちになってしまったのです・
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