カサノヴァの帰還 の商品レビュー
カサノヴァは老いてもなお素晴らしき活動をする。カサノヴァの生き方は凄い。彼のように巧みに出世していきたい。
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シュニッツラーの『カサノヴァの帰還』こんなところから出ていました。この作品にかぎっていえば、シュニッツラーの真骨頂とは言えないのではないか、というのが、一読しての私の乱暴な感想。稀代の放蕩児カサノヴァも五十を過ぎて……。それでも1780年前後の様子が、この本から匂い立ってこないよ...
シュニッツラーの『カサノヴァの帰還』こんなところから出ていました。この作品にかぎっていえば、シュニッツラーの真骨頂とは言えないのではないか、というのが、一読しての私の乱暴な感想。稀代の放蕩児カサノヴァも五十を過ぎて……。それでも1780年前後の様子が、この本から匂い立ってこないような気がするのです。匂い立つのは文体か言葉の選びか,何によるものなのか??「情緒に欠ける」なんて、だれにでも言えるし、言われたほうも、それだけだけでは困るでしょうね。時折挟まれる「旧ドイツ出身」のコラージュ画家クラウス・ネスケ氏による挿画によるところも大きいかもしれない。ひょっとしてこれが、私がシュニッツラーに没頭するのを微妙に邪魔してないか?筋は追えるけれど、今ひとつ入り込めなかったのだ。このところ古い編訳のシュニッツラーばかり読んでいましたから……、でもやっぱり、あれ、いいよなぁ、いいよねぇ!ご同意くださるなら、天から金の酒を降らせてくださいな。
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