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妖魔がさ迷う怨霊列島 の商品レビュー

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2020/05/14

1992年にグリーンアロー出版社からグリーンアローブックスとして刊行された、フリージャーナリスト・松永克広氏による怪談集。松永克広氏の著作は本書のみですが、著者紹介文から察するに、フリージャーナリスト・室生忠氏の別名義。 室生忠名義の怪談集と同様に、週刊誌類に掲載された怪談を集...

1992年にグリーンアロー出版社からグリーンアローブックスとして刊行された、フリージャーナリスト・松永克広氏による怪談集。松永克広氏の著作は本書のみですが、著者紹介文から察するに、フリージャーナリスト・室生忠氏の別名義。 室生忠名義の怪談集と同様に、週刊誌類に掲載された怪談を集め、各怪談を怪異が起きた場所で分類した構成になっています。 本書では大きく、テレビ局その他スタジオ、学校あるいは学生寮、ホテル・旅館、山里・山中・海、といった場所での怪談集。 特に印象に残る話はなかったですが、テレビ局の怪談での、自殺した岡田有希子の霊が写り込む話は切なくも懐かしいです。YouTubeで検索するとすぐに、その映像を見ることが出来るのは、いい時代だと思いましたね。 最後を締める話は、女性の身投げの瞬間をとらえた写真に、海面から数千本の手が写っていた、という有名話。著者は週刊大衆の昭和48年8月2日号を参考にしたようですが、実際のところ、この怪談がいつの頃から語られ始めたのかは、気になるところではあります。

Posted byブクログ