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あかでみあ めらんこりあ の商品レビュー

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2016/08/16

開高健、二十歳のときの作品です。 いかにも文学青年が書いた作品と言う感じです。 小説の新しい形や自分の文体を模索し、でも十分に熟成されていない。ある意味で独り善がり。情景の描写が不十分で、読者を置いて話が進む。特に昭和25年前後の風俗がふんだんに現れるために、なかなか付いて行けな...

開高健、二十歳のときの作品です。 いかにも文学青年が書いた作品と言う感じです。 小説の新しい形や自分の文体を模索し、でも十分に熟成されていない。ある意味で独り善がり。情景の描写が不十分で、読者を置いて話が進む。特に昭和25年前後の風俗がふんだんに現れるために、なかなか付いて行けないのです。 しかしながら、そうした未成熟ぶりも、より高所を目指した結果だということが伝わってきます。また、作品全体を通して見事なメランコリックな雰囲気を出しているのは流石です。 また、どこか内に秘められたパワーを感じさせるのも開高健らしい。

Posted byブクログ