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「三十歳までなんか生きるな」と思っていた の商品レビュー

3.5

19件のお客様レビュー

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2010/08/08

世界と自分のことに応えなんかない。物事に応えがあると思うのは、未来を固定したものとして考える以上の単純化だ。大事なことには答えがなく、ただ考えるという行為や意志しかない。 明治政府の役人がフランスに行ってヴィクトルユーゴに会って、日本を近代国家にするためにはどうしたらいいか?と聞...

世界と自分のことに応えなんかない。物事に応えがあると思うのは、未来を固定したものとして考える以上の単純化だ。大事なことには答えがなく、ただ考えるという行為や意志しかない。 明治政府の役人がフランスに行ってヴィクトルユーゴに会って、日本を近代国家にするためにはどうしたらいいか?と聞いたら、「国民文学を書きなさい」という答えが返ってきた。それくらい文学と国家は深い関わりを持っていた。 人は自分が生きてるこの世界の外に出ることはできない。それができるのは神だけだ、というか、そのような視点を設定する方法として神という存在を想定した。 日本の国土を狭いとか小さいとかみんな言うけれど、日本の面積はドイツよりも広い。 インドはヨーロッパよりも先に文明を発達させた。文明という下地があるのだから後発のヨーロッパよりも常に前を進んでいいはずなのに、インドが後発のヨーロッパの植民地になってしまったのは何故か?それはインド文明が文明としてある意味完成していたからではなかったか。

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2010/02/05

まえがき 第1章 「三十歳までなんか生きるな」と思っていた 第2章 プー太郎が好きだ! 第3章 冷淡さの連鎖 第4章 自分がいなくなった後の世界 初出一覧 (目次より)

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2009/10/04

頭が回らないときに読むと、とことん回らなくなる。 だからこそ、この本を読めるときというものが 大切だ。

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2009/10/04

本の目的は、何かを知ったり理解するためではなく、読者を考えさせるためであるという話に大変共感しました。 ついつい何かの答えを求めてビジネス書を読むんですが、目的は読むことによって自分で考えること・・・。おっしゃるとーりです。 非常に難しい話を比較的さらりと読める本でした。 題名と...

本の目的は、何かを知ったり理解するためではなく、読者を考えさせるためであるという話に大変共感しました。 ついつい何かの答えを求めてビジネス書を読むんですが、目的は読むことによって自分で考えること・・・。おっしゃるとーりです。 非常に難しい話を比較的さらりと読める本でした。 題名と内容は乖離しているように感じましたが・・・。

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2009/10/07

二元論で片付けてしまうのは、思考の放棄。効率がすべての世界には?茂木さんの著書にも共通しているかもしれないので、読んでみようと思う。デジタルハイビジョン映像のすべてにピントが合っていることへの違和感、これは大切にしていきたい。

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2009/10/04

まえがき冒頭に『この本は自問自答を繰り返しつづけているような本です』とあり、また『文章の命というのは、読み終わったあとで「これこれこういうことが書いてあった」とすっぱり言えることではなくて、その文章に触発されて読者がどれだけいろいろなことを考えたか?だと私は思う。』とも書かれてい...

まえがき冒頭に『この本は自問自答を繰り返しつづけているような本です』とあり、また『文章の命というのは、読み終わったあとで「これこれこういうことが書いてあった」とすっぱり言えることではなくて、その文章に触発されて読者がどれだけいろいろなことを考えたか?だと私は思う。』とも書かれている。つまりはそういう本であるということ。結論はないのだろうし、それを求めてもいない。著者は私と同い年だ、その世代感、共有してきた時代を振り返り、今何をしてどこに向かっているんだ、みたいな自問自答の毎日を彼も送っているんだろうな、と共感した。

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2013/06/29

書かれていたことを理解できたかは別としてこの人の作品をもっと読んでみたいと思った。久々に刺激された一冊だった。「文章の命というのは、読み終わったあとで「これこれこういうことが書いてあった」とすっぱり言えることではなくて、その文章に触発されて読者がどれだけいろいろなことを考えたか?...

書かれていたことを理解できたかは別としてこの人の作品をもっと読んでみたいと思った。久々に刺激された一冊だった。「文章の命というのは、読み終わったあとで「これこれこういうことが書いてあった」とすっぱり言えることではなくて、その文章に触発されて読者がどれだけいろいろなことを考えたか?だと私は思う。「考える」ことにとって、〜それらが人をそこに立ち止まらせて、内省させてくれる。」2008/2

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2009/10/04

自分の言動や価値観をたえず疑って、間違いがあったらその都度更新していく。自分にしっくりくる自分だけの価値観に従って生きているような保坂さんに憧れる。保坂さんも断っていたけど、文体が本当に話をしているように言い直したりあちらこちらに行っているところが素直というかきちんとしてなくて好...

自分の言動や価値観をたえず疑って、間違いがあったらその都度更新していく。自分にしっくりくる自分だけの価値観に従って生きているような保坂さんに憧れる。保坂さんも断っていたけど、文体が本当に話をしているように言い直したりあちらこちらに行っているところが素直というかきちんとしてなくて好感を覚えました。

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2009/10/04

久方に保坂さんのHPを見たら、新刊が出てるじゃないの、と思い、その日の帰りに早速購入して。エッセイという範疇にはこれはあてはまらないと思う。思考ノートと言った方がいい。まぁ、新潮連載の「小説をめぐって」も小説に関する(いや、実際はもっと大きく「人生」とか「世界とか」を論じているな...

久方に保坂さんのHPを見たら、新刊が出てるじゃないの、と思い、その日の帰りに早速購入して。エッセイという範疇にはこれはあてはまらないと思う。思考ノートと言った方がいい。まぁ、新潮連載の「小説をめぐって」も小説に関する(いや、実際はもっと大きく「人生」とか「世界とか」を論じているな)保坂さんの思考ノートに近いし、保坂さんのここ4年近く、「カンバセイション・ピース」以降というのは、小説という小説を発表していないで、ずーっと考えている状態が続いている。わけで、この思考の先に(この思考自体は保坂さんは小説家になって以来ずっと持っていたものなのだろうけれど、それがここ数年でどんどん深化しているという意味で)どんな小説が広がっているのかが楽しみでしょうがない。僕は保坂和志という作家を強く信頼している。信頼したくなる。と、この作品を読んで再確認した。(07/11/10)

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