村松友視のプロレス塾 の商品レビュー
『私、プロレスの味方です』(合本版、ちくま文庫)でプロレスを見る楽しみを明晰に語った著者が、1980年はじめ頃のプロレスに関して所感を書きつづった本です。 『私、プロレスの味方です』は、プロレスについてくわしい知識のないわたくしにも読みやすい本でしたが、本書は読者がある程度プロ...
『私、プロレスの味方です』(合本版、ちくま文庫)でプロレスを見る楽しみを明晰に語った著者が、1980年はじめ頃のプロレスに関して所感を書きつづった本です。 『私、プロレスの味方です』は、プロレスについてくわしい知識のないわたくしにも読みやすい本でしたが、本書は読者がある程度プロレスに関する知識のあることを前提に書かれているようで、よくわからないまま読みすすめることもたびたびでした。 それでも、著者自身がプロレスに対してどのようなスタンスで臨んでいるのかということは、ある程度理解することは可能だと感じました。著者のプロレス論に対しては、前田日明以前の演劇的なプロレス観だとする意見が妥当であるように思いますが、本書は1984年に前田がUWFに移籍する以前のプロレスを著者自身の観点から掘り下げて論じており、『私、プロレスの味方です』の内容を補足するものとして読めるのではないかと思います。
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