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経営心得帖 の商品レビュー

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2011/11/08
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『決して神様である必要はない』  みなさんはこの本の著者、松下幸之助をご存じですか?「松下電器」、現在はパナソニックに社名を変えましたが、あの大企業を一代で築き上げた「経営の神様」とも呼ばれる実業家です。この本は、不景気や困難な時における経営に対する心得を中心に、「経営の神様」松下幸之助の考えがつまった一冊です。  会社を経営するにあたっての心構えや考え方など、倫理的な教えはもちろん、この本が他と違うところはその教えがとても具体的であるということです。さすが自身が経営に携わっていただけあって実際にあったエピソードも交えつつ、具体的な問題や課題に対する、経営者として、また組織の中で上に立つ者としての向き合い方がまとめられています。たとえば手形の取り扱い方や不景気の乗り越え方、仕入れのコツなどといった“経営”に関すること、また人材育成や部下との接し方、給与についてなど“人事”に関することといったように2つのテーマから具体的な事例について語られています。  中でも一番私が感心したのは、人材育成の項目で経営者や店主のあり方について語られている部分です。上に立つものとしてやはり従業員たちの模範となるため、またもしかしたら威厳を保とうともして、完璧な姿を目指そうとしますが、松下幸之助はそんな経営者や店主に「神様である必要はない」と言います。「しかし、仕事に対する熱意はどの従業員と比べても最高でなければならない。」と。確かに上司がいいかげんな気持ちで取り組んでいるのを見て部下にやる気は湧いてきません。逆に上司が一生懸命働きかけてきてくれたら、それに答えようと部下もがんばります。そしてそう答えてくれた反応を上司がしっかり受け止めることがその従業員の育成につながるという話でした。私はこの話から、風通しのいい環境の中で熱意を持って部下たちと向き合ってきた松下幸之助のスタイルを感じ、これがこの会社を大きく成長させた秘訣なのではないかと思いました。自分の意見を聞き入れてくれたときは自信にもなるし、もっとやる気が出るでしょう。こんな上司のもとで働きたいと思いました。 将来会社を興そうと思っている人はもちろん、松下幸之助の人柄にふれたい人、松下電器がどうしてこんな大企業に成長できたか、その秘密を覗いてみたい人におススメです。これから社会に出てそこで成長、成功していくためのコツをこの本を読んで感じてください。

Posted byブクログ