DVDブック だから失敗は起こる の商品レビュー

畑村洋太郎(著者)

2023/06/03

失敗学に関する初歩的な本。
失敗は恥という概念は間違いで、自らが一生懸命取り組んだ上での失敗であれば、積極的に組織で共有して同じ失敗をしない様にする事が大切。
その際、失敗事例を客観的な視点で書くと、後で読む人の興味を引く事が出来ず、役に立たないものとなってしまうので、できるだけ当時の感情や思考などを事細かく記述する事で、皆が自分ごととして地肉にする事ができる。

2019/01/03

同氏の本「失敗学のすすめ」と同じ趣向の一冊ですが、この本の美徳はよりシンプルでまとまっていること。それから、DVDブックになっていて、畑村氏が出演したNHKの番組がそのまま見れる。これが具体的でおもしろい。

2011/12/17

箇所長からお借りしたので読んだ。

事業を行うにあたり必ず失敗は起こる。それは時として社会に大きな影響を与える。その失敗は追求されるべきだがその「責任」が追及され、「根本原因」の追究が不足している。失敗を受け止めどう生かすか。これを「失敗学」とする。

「本質安全」と「制御安全」の違いについて、目指すべきは本質安全であるということに気づいた。いくら制御で安全めざしても、実際に事故が起こったときに安全でなければならない。自分の仕事において、本質安全とは何かを考えさせられた。

事故を風化させないこと。そのために失敗を展示したり、失敗した人の心理状況を記しておくといういうのは必要だと感じた。

2009/10/04

凄く良かった。文字も大きくて図解も明快でわかりやすい。責任問題だけを追及する現代社会の体制そのものに問題があることがよく分かった。

失敗の保存、組織の形骸化、ありうることは起こるという意識、改善が伝えられないという報道の問題などが新しい発見。あと客観的な失敗情報はやくにたたない。ここでも人間が感情の生き物であることを思い知らされた、