真田軍記 の商品レビュー
真田家の物語が周囲の人々が主人公になることで語られている。本多忠勝の娘はよかった。昌幸の人間味と姫の正直さ。
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しっかりとした筆致で読みごたえがある。真田ものが、殆ど資料のない中で語り継がれているのは、初めて知った。2015.12.12
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井上靖さんの戦国物です。 この本を読むまで、井上さんが戦国時代を書かれていたとは知りませんでした。 私にとっては、とても珍しかったので、手にとって見ました。 有名の周りにいる無名に焦点を当てていて、ストーリーはフッと沸いてフワっと消える感じの、”昭和な”感じの小説でした。 本多忠...
井上靖さんの戦国物です。 この本を読むまで、井上さんが戦国時代を書かれていたとは知りませんでした。 私にとっては、とても珍しかったので、手にとって見ました。 有名の周りにいる無名に焦点を当てていて、ストーリーはフッと沸いてフワっと消える感じの、”昭和な”感じの小説でした。 本多忠勝の娘と森蘭丸は、とても良かったです。 以上です。
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歴史的に参考文献が少ないと言われている真田家について、作者さんがちょっとした記述をもとに創作した(たぶん)小話をまとめたもの。 真田家に関する4編 ・海野能登守自刃 ・本多忠勝の女(むすめ) ・むしろの差物 ・真田影武者 と そのほかやはり創作っぽい歴史小話 ・篝...
歴史的に参考文献が少ないと言われている真田家について、作者さんがちょっとした記述をもとに創作した(たぶん)小話をまとめたもの。 真田家に関する4編 ・海野能登守自刃 ・本多忠勝の女(むすめ) ・むしろの差物 ・真田影武者 と そのほかやはり創作っぽい歴史小話 ・篝火 ・高嶺の花 ・犬坊狂乱 ・森蘭丸 が入っていました。 歴史的な勉強の一環には多少なったけど(人間関係とか)、はっきり言って好みのお話はなかったです。 女性はどうでもよさそうなお話ばっかりだったしね。 あえて言えば、『本多忠勝の女』が、真田昌幸さんの長男が徳川方についた理由の一説を提示していて、ふ~ん…と思ったけどね。
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表題の真田軍記の短編が4編と森蘭丸他4編の短編集。一般的に英雄英傑と呼ばれるような主人公ではなく忠勝の娘であったり無名の侍大将であったり、それゆえに登場人物の生命を感じました。やはり井上さんは不思議な魅力のある文を書かれる方ですよね。私は「本多忠勝の女(むすめ)」が大好きです。
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「幸村は杢と角兵衛という日本一の百姓を知人に持って仕合せだったと思う」という台詞がとても幸村さんらしい。 真田幸村というひとは聖徳太子のようなもので、 聖徳太子が実在しないという論理なら真田幸村もまた存在しない。 当人はじぶんを「幸村」と名乗ったことは 少なくとも現存史...
「幸村は杢と角兵衛という日本一の百姓を知人に持って仕合せだったと思う」という台詞がとても幸村さんらしい。 真田幸村というひとは聖徳太子のようなもので、 聖徳太子が実在しないという論理なら真田幸村もまた存在しない。 当人はじぶんを「幸村」と名乗ったことは 少なくとも現存史料からは無く、 江戸時代に「真田信繁」の武勇を伝説的に仕立てたとき、 つくりあげられた偶像の名前に過ぎない。 だからこそ真田幸村について語るとき作家は浪漫を語る。 戦後百姓になった武将を認める幸村は、 井上靖の夢なのだろう。
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