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震災にあった盲導犬クララ の商品レビュー

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2012/06/30

中越地震で被災した中村良子さんと、そのアイメイトのクララの経験。 のはずなんだけど、「たいへんだったけどやさしいひとにめぐまれてよかったです」というお話に終始する。 盲導犬ユーザーが被災したときに必要なことを知りたくて読んだので拍子抜けした。 ものすんごい晴眼目線。社会的な視点...

中越地震で被災した中村良子さんと、そのアイメイトのクララの経験。 のはずなんだけど、「たいへんだったけどやさしいひとにめぐまれてよかったです」というお話に終始する。 盲導犬ユーザーが被災したときに必要なことを知りたくて読んだので拍子抜けした。 ものすんごい晴眼目線。社会的な視点は特にない。 恵まれないかわいそうな人ががんばって周囲もやさしく受けいれてくれてハートフルで良かったねってだけで終わる。 中村さんの話なのにタイトルが「クララ」なのも、わかりやすさや読者ウケを狙う大人の事情のせいだけじゃなくて、この本が晴眼者の晴眼者による晴眼者のための本でしかないからなんだろう。 私この構成の人きらいだ。 「この本をつくる話がきたとき、最初は避難所にいっただけで別に特別な存在じゃないと思ったけれど話をきくうちに普遍的な部分を伝える意味があると思った」みたいなことを書いている。 「普通」を書きたいにしろ「特別」を書きたいにしろ、書きたい盲導犬(使用者)像が先にあるのが気に入らない。 そんなのはノンフィクションじゃない。 内容がひどいわけじゃない。ただ嫌い。

Posted byブクログ