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図説 日本の職人 の商品レビュー

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2011/11/03
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日本全国から、至高の手技を持つ名工30人を紹介している。 小樽ガラス、南部鉄器、江戸桶、箱根寄木細工、甲州印伝、尾張七宝、京唐紙、萩焼、宮古上布……。 「用の美」を生み出す、職人の技、そして生き方。生み出す物への情熱と矜持。気高く、崇高さを漂わせている。 購入したお客様に「この商品の感想は10年使ってからお聞かせください」と話す職人がいた。10年経つとよさがでるとのこと。実にかっこいい。 ただ、昨今、伝統工芸の跡継ぎ問題などもよく耳にする。 この素晴らしい技術がいつまでも伝承されることを願わずにいられない。 この本を読んでいて、かつてドイツで設立されたバウハウスの理念を思い出した。日本の職人技と工業デザイナーとの機能的・合理的融合が、今後はとても重要になるのではないだろうか。人を魅了する見事な物を作り出しているのは間違いない。しかし、今後は伝統に縛られすぎずに、世界的に求められる物も生み出してほしい。 最後にこの本のちょっと残念なところ。図説というだけあって写真は豊富だが、芸術的な写真が多い。カタログ的に商品のよく見える写真をもっと掲載してほしかった。価格もあると良かったのだが、職人についての本なのだからそれは無粋か。

Posted byブクログ