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土屋の古文文法88 の商品レビュー

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2020/09/26

著者はすでに、大学受験の古文に頻出の文法・語法をコンパクトにまとめた本である『土屋の古文公式222』(1995年、代々木ライブラリー)を刊行しており、本書の「はしがき」には「私は入試古文の文法は公式222だけで充分だと今でも考えています」と述べています。本書は、前著を使いこなすこ...

著者はすでに、大学受験の古文に頻出の文法・語法をコンパクトにまとめた本である『土屋の古文公式222』(1995年、代々木ライブラリー)を刊行しており、本書の「はしがき」には「私は入試古文の文法は公式222だけで充分だと今でも考えています」と述べています。本書は、前著を使いこなすことのできない受験生のために基礎的な文法事項を解説することを目的としています。それと同時に、「古文の力があると思われる人が読んでも、必ず、あっ!そうだったのか、なるほどなー! と感動させる」ような文法事項の説明も盛り込んで、やや欲張った内容の本になっています。 こうした経緯で刊行された本書では、もちろん古典文法の基礎が解説されているのですが、受験問題に頻出の重要事項については『土屋の古文公式222』に譲っているためか省かれている事柄がある一方で、必ずしも入試問題で得点することに直結しない文法の解説が含まれており、しかもコンパクトなサイズの本であるため解説がかならずしも十全とはいえないところもあって、中途半端な内容という印象です。 文法の基礎に不安のある高校生や受験生は、現在ではもっとわかりやすい本があるので、そちらを手に取るべきでしょう。一通り文法の基礎を理解した受験生が、知識を整理するために本書をひもとくのであれば、有益だと感じられるかもしれません。

Posted byブクログ