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ヨーロッパ近代・クラシック音楽史 の商品レビュー

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2013/08/16

ロマン派に限らず、いわゆるクラシックと言われるヨーロッパの18,19世紀を中心とする音楽の歴史を、貴族社会の没落と市民の台頭、楽器の発達と大ヴィルティオーソの活躍(実は楽器だけでなく、移動手段である鉄道の発達が大きい!)、即興演奏の時代から楽譜が重要になってくる背景など、決して音...

ロマン派に限らず、いわゆるクラシックと言われるヨーロッパの18,19世紀を中心とする音楽の歴史を、貴族社会の没落と市民の台頭、楽器の発達と大ヴィルティオーソの活躍(実は楽器だけでなく、移動手段である鉄道の発達が大きい!)、即興演奏の時代から楽譜が重要になってくる背景など、決して音楽が社会から隔絶されていたわけでなく、時代と密接に結びついていた、非常に奥深い音楽の歴史を堪能しました。フランクの循環奏法、ワーグナーの半音階、ドビュッシーの全音音階、シェーンベルクの12音階、などの説明も分かり易いです。調性が特定地域の特定時代(18世紀以降の欧州)のものであるというのが最近の通説だといいつつも、ビートルズの「ヘイ・ジュード」が明らかに調性によるものであることを解説したり、実に楽しい本でした。

Posted byブクログ