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バイバイ、エンジェル の商品レビュー

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2014/02/04

探偵小説としても充分面白いが、最後半の頭でっかちの思想とその暴走こそが主題。 明確に書かれているわけではないが、こうした思想を持つのはみんな若者だったり、いじめられっこの怨念がそうした思想に転化していたり、それに打ち勝つのは”賢者”的な経験とそれに基づく思想だったり、というところ...

探偵小説としても充分面白いが、最後半の頭でっかちの思想とその暴走こそが主題。 明確に書かれているわけではないが、こうした思想を持つのはみんな若者だったり、いじめられっこの怨念がそうした思想に転化していたり、それに打ち勝つのは”賢者”的な経験とそれに基づく思想だったり、というところに作者の思想(予断かもしれない)があるように思う。ある意味、厳密には検証がしようがないので、いわば”シミュレーション”としての小説という形態になるわけだ。 思想の暴走の恐ろしさ、という観点ではこれはとても普遍的で今でも実感を持って読める小説である。

Posted byブクログ