森雅之自選作品集 夜と薔薇 再新装刊 の商品レビュー
青年の中の純粋さを保つために描かれたような作品たち。本当に読みたかった一編のために入手。不良が校庭でナイフ投げの練習をしている4コマだ。「恋をしなければ」というフレーズ、画面いっぱいの雪。短歌のように美しい。さべあのま、近藤ようこ、奥平イラ、猫十字社、めるへんめーかーなど、ノスタ...
青年の中の純粋さを保つために描かれたような作品たち。本当に読みたかった一編のために入手。不良が校庭でナイフ投げの練習をしている4コマだ。「恋をしなければ」というフレーズ、画面いっぱいの雪。短歌のように美しい。さべあのま、近藤ようこ、奥平イラ、猫十字社、めるへんめーかーなど、ノスタルジーを誘う作家たちの作品を古書店で見つけても買わないのは、記憶のままでとっておいた方が、より強く豊かに自分の中に残るから。森雅之も同様であった。
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森雅之さんの自選作品集です フジモトマサルさんの本を読んでいるうちに 久しぶりに森雅之さんの本も読みたくなって… 森さんは、札幌在住の方なんですね 漫画だったり、散文だったり、 一気に読むのはもったいなくって ゆっくりと少しづつ読みました 心がホッと暖かくなる本です
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今はそうでもないが、昔は床についてもいつまでも頭の中で考え事が巡り、眠れない事がよくあった。そんな時にこの本を読むと、読んでいるうちに心の中で沸き立っていたものが静かになっていき、無事に眠りに入れる事がよくあった。この作者は寡作だが、そんな本が多い。 デビュー間もない1980年前後の作品が収録されている。 その大部分は、単行本になる前、雑誌掲載時に読んだ記憶がある。 当時買っていた だっくす のちに改名して ぱふ という雑誌に度々掲載されていたので。収録されている作品リストを見ると、掲載されていたのは初出ではなく、ほかの雑誌に一度発表されたものが多かったようだ。 アラビアの空に似た瞳 アラスカの空に似た瞳 写真物語 デビュー作とのこと。その雑誌(漫波)は読んでない筈だが、雑誌で読んだ記憶がある。だっくすに再掲されていたのだろうか。1976年、作者は1957年生まれだそうなので19歳でデビューしたという事か。 街でうたう雲雀 夜と薔薇 最初に読んだとき、強く印象に残った話。こういう漫画もあるんだ、と思った。 雪の中の小さな足跡 もろびとこぞりて これも最初に読んだとき、白と黒の配分がいいなーと印象に残った作品。作者は北海道出身のようだが、こういう習慣が地元にあって、実際にやったことがあるのだろうか。 一杯のコーヒーから そういえばケストナーにも同じタイトルの小説があるが、買った記憶がある。でも読んだ記憶はない。今も家の中にあるのだろうか。 ブレイクファースト 形而下物語 ゆうれい これも雑誌で読んだ記憶アリ。だっくすだったかぱふだったか。 好きな話。 ロマンチック ちょっと絵柄が違う作品。 星座物語 みなみのかんむり座の話 空人(そらんど) こういう作品は、心が落ち着いている時でないと読めない。 ダイヤモンド入りのウイスキイ 漫画というより、手紙。著者の希望通り、手紙のような漫画。 ガーネット キス ロマンチック2 香水 この本は昔から知っている本だが、今回読み直して 結構未読の話があるのに気付いた。4コマ風の作品と、手紙もしくは絵物語風の作品がこの人にはあり、字の多い手紙風の作品の方は ついついとばしてしまっていたようだ。 初めて この本の全てのの作品を読んだ。 作者のホームページは時々見に行く。この作品数で 暮らしは成り立っているのかと ちょっと心配になるが お元気にしているようだ。 http://www11.plala.or.jp/calencf/sub3.html
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もっともっとガロ系の内側にトンがったものを想像していたら、全然違った。ガロ系だけど、もっと素朴にあたたかい。素人的だとか、技巧で持ってつくられた素朴さかとか、そういうことではない。描かれんとしている、夜空やあたたかい飲み物を飲む少年の顔から滲み出すもの、それが素朴であたたかい。夜...
もっともっとガロ系の内側にトンがったものを想像していたら、全然違った。ガロ系だけど、もっと素朴にあたたかい。素人的だとか、技巧で持ってつくられた素朴さかとか、そういうことではない。描かれんとしている、夜空やあたたかい飲み物を飲む少年の顔から滲み出すもの、それが素朴であたたかい。夜空の手触りのあるような、素敵な素敵な短編集。「さて、この一冊は この後、手紙のような、おもちゃのような、 人造宝石のような漫画をかくかもしれない僕が、 これまでにかいてきたものです。 できうれば、一夜でよい、貴方のfavoriteとなりますように!」favoriteになりました!
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