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ニワトリ号一番のり の商品レビュー

4.6

7件のお客様レビュー

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2023/09/19

真夜中、航海士のクルーザーは、大きな音とともに寝台から放り出された。甲板に飛び出すと、風が荒れ狂い、船は沈みかけている。水夫を点呼・・ひとりもいない。 (『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より紹介)

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2023/01/25

面白かった! 帆船の時代に、嵐にあってさまよう、、それだけでも大変なんですが、他の要素も盛り沢山(ニワトリ号はなぜ捨てられたのか?、最後に優勝争いを制したのはどういう訳か、海の荒くれ男たちをまとめる手腕)あり、楽しかった。帆船に乗ってみたくなりました。 ただ、これだけの分厚い本に...

面白かった! 帆船の時代に、嵐にあってさまよう、、それだけでも大変なんですが、他の要素も盛り沢山(ニワトリ号はなぜ捨てられたのか?、最後に優勝争いを制したのはどういう訳か、海の荒くれ男たちをまとめる手腕)あり、楽しかった。帆船に乗ってみたくなりました。 ただ、これだけの分厚い本に手を出す子どもははたしているでしょうか?それが心配です。

Posted byブクログ

2020/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8月の時点で、今年最も面白かったものの一つ。 福音館古典童話シリーズは大好きだったけど、本書はのんきなタイトルから今までスルーしてきた。 勿体無かった。すごい本を読んでしまった、と思った。 タイトルからは想像もつかないほどの、男たちのゴリゴリの船舶ドラマと漂流のリアル。 特に本書の3分の2を占める分量で描かれる、小さいボートに十数人の漂流サバイバルは迫力があった。 反乱分子もあり、怪我人あり、頼れる老水夫たち(フェアファッド、ケンブル)のかっこよさ、、、。 次から次へと訪れるハプニングと絶望、事態は悪くなる一方で、とにかく飲み水の不足が著しく、読んでいるこちらも喉が渇いて仕方なかった。 ニワトリ号発見のくだりも、何か恐ろしい罠があるのでは、、と、不気味に人影のない船内をクルーザー(主人公)が点検するシーンも、読みながら怖くて緊張した。 今夏、17世紀の海賊ダンピアの手記を読んでから、海賊もの、海ものを手に取り、ダンピアの手記の編者でもあり、桂冠詩人でもあったというメイスフィールドの本書を手に取った。(桂冠詩人ってそもそもなんだろう、と調べていたら、メイスフィールドの次の桂冠詩人がセシル・デイ・ルイスだったことを知る。オタバリの少年探偵団の著者だ。桂冠詩人でもある人たちが児童文学も手がけ、どちらも高い評価を得ていること、そしてどちらの作家も日本語で読めること=日本の翻訳児童文学の幅の広さに感謝したい。) メイスフィールドの海への愛と知識が満遍なく活かされている本書。 本書の出版は1930年代だが、舞台は19世紀なかごろの英国商船、中国から茶葉を運ぶチャイナ・クリッパーという船が多く行き交う時代に、その競争があったことをはじめて知る。 冒頭から、容赦なく海用語や船用語が頻出する。 表と裏の見返しにある船の図解や巻末の解説、あちこちに挟まれた図を見てなんとかついていくけど、かなり難しいと思う。グイグイとストーリーにひきこまれたので、なんとか着いていくことができた。 ラストに向けて、いろんな謎が明らかになるなか、普段は温厚で明るく、船内をきちんと管理できている人物(マイザトン船長)が宗教狂いで常軌を逸した行動にでる人物だと判明する部分がけっこうリアルで怖い。 水夫たちの個性も一応サラリと紹介があるのだけど、前科者がチラホラいる。やはりこの時代、海ってまだまだ、無一文がヒトヤマ当てる世界だったのね、、、。 あと、最後に突然主人公クルーザーが結婚する、とあるのだけど、ここまで極限状態になっても全く思い出してももらえなかったらしい恋人がちょっとかわいそう。。。 以下は印象に残った部分 ・最初のほうの、ブラック…号のダンチスバーン船長との会話が噛み合わない様子。クルーザーにいろいろ質問し、彼の返答を聞いてなくて気味が悪い。 P25「オーストラリア向けの雑貨を積んでいて…」 「サウスシールズの会社なんだね?」 「いいえ、船長リバプールの会社です」 … 「きみはたしかオーストラリアへ囚人を運んでいったんだったね?」 「いいえ、船長。雑貨です」 こわいこわい。あと、ここでよく出てくる大物らしいスラッドさん、という人物が何者か、あとで説明があると期待したのに。 P69(沈む船から脱出する際に猫をさがしたけれど見つからない場面で) クルーザーは、「いく日か経てば、たぶん、新しい肉の代用に、あのネコがほしくなるだろう」と思ったが、そのことは口に出さずにおいた。 それは言わなくてよかったーーー。 最初の船長もマイザトン船長も、一見普通の立派な人なのに本音が見えなくて気味が悪い。 最後の方に、船長はすべて孤独だ、だから精神がやばくなることもある、とあった。長い過酷な航海で、孤独な責任者の胸の内、想像するだに胸がつぶれそうだ。

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2018/01/03

「海の詩人」として知られる英国の詩人による、紅茶運搬船「チャイナクリッパー」の息詰まる一番のり競争の物語。

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2012/09/19

帆船の小説を読んでいながら手を出すのを忘れていました。19世紀半ば、最も進化した高速帆船の物語。 ただ、あらすじ紹介で想像していたのとはちょっと内容がちがっていたかな。中国から茶を運ぶティー・クリッパー(本文中ではチャイナ・クリッパー)の物語というので、福建省の港からロンドンまで...

帆船の小説を読んでいながら手を出すのを忘れていました。19世紀半ば、最も進化した高速帆船の物語。 ただ、あらすじ紹介で想像していたのとはちょっと内容がちがっていたかな。中国から茶を運ぶティー・クリッパー(本文中ではチャイナ・クリッパー)の物語というので、福建省の港からロンドンまで、ぬきつぬかれつか…と思いきや、メインストーリーはアフリカ沖から始動。しかも主人公が乗っていた船がなんと…!! 期待した通りの展開は終わりの数十ページ。そこまでの話は船(特に帆船)や船乗りが遭遇する危機のオンパレード。マリー・セレスト号ばりの展開まであり。そのあたりでくじけなければ、終盤の手に汗握る競走シーンを堪能することができます。 そこの描写はほんとにすごいです。 もう一つ。日本ではニワトリは(古代はともかく)三歩あるくと物を忘れる、みたいなマイナスイメージがあるけど、ここでは全然違います。暁に先駆ける鳥、背後に朝日を背負う鳥なんて、えらくかっこいい。狐もそうだけど身近な動物に対する国民性というか感覚の微妙な違いを感じました。 それにしても、英米の子どもはこんな専門用語てんこもりの物語を読むんだろうか? 読むんだろうな。

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2010/07/19

福音館古典童話シリーズを読破しよう、ということで…。 航海のお話です。 ワンピースが好きならこういう本を読むのもアリかしらね〜。

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2009/10/07

19世紀後半、中国からロンドンまでの広大な大洋上を、先着をきそってシナ茶を運ぶ帆船の物語。潮のかおり、帆船の美しさ、海の男たちの魂を見事に描き切った作品です。

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