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朝日選書81 アメリカの小 の商品レビュー

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2020/02/16

1965年刊行。著者は東京商科大学(現一橋大学)卒業、博士(社会学)。本書は1963年9月から1年間大学教員として滞在したアメリカの田舎での経験を綴った文書をまとめたもの。滞在先は、アイオワ州にある人口1万人の都市。著者があとがきで本書のことを人類学的地域研究と述べているように、...

1965年刊行。著者は東京商科大学(現一橋大学)卒業、博士(社会学)。本書は1963年9月から1年間大学教員として滞在したアメリカの田舎での経験を綴った文書をまとめたもの。滞在先は、アイオワ州にある人口1万人の都市。著者があとがきで本書のことを人類学的地域研究と述べているように、読後感としても単なるエッセイではなく、対象を理解する解像度や対象との距離感からは、研究レポートのような雰囲気も感じる。 当時のアメリカの小都市の様子、そこに住む人たちがどのような生活をしているのか、を知ることができ、面白い。この本のように、ある場所のある時期のことが総体的に文章として残ることの資料的価値を、書かれてから数十年経って読むことになった僕は感じる。 個人的に「おとなと子供」の章は印象深かった。

Posted byブクログ