落ちこぼれタケダを変える の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
研修で武田薬品の人事制度を調べていて、偶然この本に出会いました。 本作は大らかな時代を過ごした武田國男元社長の「私の履歴書」ですが、大変楽しく且つ羨ましさを感じながら読みました。 武田國男元社長は公私をはっきり分ける主義であること、粘り強く最後まで仕事をやり遂げるバイタリティが溢れていること、周りの方々に恵まれた(特に小西新兵衛氏、長澤秀行氏)こと等が成功の要因だと思います。 15年前に刊行された本作ですが、全く古さを感じさせない内容でした。 本作に出会えて本当に良かったです。
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武田薬品の創業家出身ながら三男で本流とはとても思われていなかった筆者の軌跡。創業家でなければ経営者にはなっていなかっただろうと自他共に認める人材でありながら、並大抵の経営者ではできないことを成し遂げている点でそういった非難はすべて覆されている印象。ボキャ貧であっても、愚直な実行力...
武田薬品の創業家出身ながら三男で本流とはとても思われていなかった筆者の軌跡。創業家でなければ経営者にはなっていなかっただろうと自他共に認める人材でありながら、並大抵の経営者ではできないことを成し遂げている点でそういった非難はすべて覆されている印象。ボキャ貧であっても、愚直な実行力がこうやって会社を変えていくのだな、ということを示しています。
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就活で相談したM先輩に薦められて。 古い大企業だったタケダを、今の元気でとても魅力的な企業に変えた人の自伝。 あるべき時に、あるべき境遇にいた人なのだろう。 前半は、ご本人の放蕩っぷりに読んでいて腹が立った(笑)が、後半を通り抜けた後総括として振り返ったからこそか。 社長の息子、...
就活で相談したM先輩に薦められて。 古い大企業だったタケダを、今の元気でとても魅力的な企業に変えた人の自伝。 あるべき時に、あるべき境遇にいた人なのだろう。 前半は、ご本人の放蕩っぷりに読んでいて腹が立った(笑)が、後半を通り抜けた後総括として振り返ったからこそか。 社長の息子、という特殊な境遇ではあるけれど、企業の中でキャリアを積みながら一生を過ごすのはこんな感じなのかな、とも思った。
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あっけらかんとした文体だが、そういう人というわけではないのだろう。落ちこぼれであり評価されなかった頃の寂しさが見え隠れする。「自分はアホ」というが、それは自分への諌めであり、見栄をはる者たちへの皮肉だ。 悪役になることを厭わず、怒鳴り続けることは口で言うほど簡単ではない。しかも...
あっけらかんとした文体だが、そういう人というわけではないのだろう。落ちこぼれであり評価されなかった頃の寂しさが見え隠れする。「自分はアホ」というが、それは自分への諌めであり、見栄をはる者たちへの皮肉だ。 悪役になることを厭わず、怒鳴り続けることは口で言うほど簡単ではない。しかも業績がそこそこうまく言っているときに、である。著者のいい格好を取り繕うことをしない姿勢は素晴らしい。 経営者として方向を定め、実行に関してはしっかり人に頼って任せている。 経営とマネジメントは別というが、好例だと思う。
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ボーっと読むと 「落ちこぼれががんばったサクセスストーリー。誰でもやればできるんだ!」 的感想で終わってしまいがちだと思います。 でも本当にそうでしょうか? 著者は一貫して「自分はアホだ」と言っていますが、読んで気付くのは行く先々の部所で必ず何かを成し遂げているのです。 そして...
ボーっと読むと 「落ちこぼれががんばったサクセスストーリー。誰でもやればできるんだ!」 的感想で終わってしまいがちだと思います。 でも本当にそうでしょうか? 著者は一貫して「自分はアホだ」と言っていますが、読んで気付くのは行く先々の部所で必ず何かを成し遂げているのです。 そして、配属になる部所もすべて改革が必要な部所。決して運や偶然だけではないと思います。 そこに見え隠れするのは資質。 三男といえども武田家の人間。帝王学などというものを直に学んでいなくとも、そういったものは幼い時に自然と形成されたのでしょう。 そして部所を転々とさせた当時の社長(父)の采配。これも決して適当ではなく意図的な何かがあったと思います。 よく、 「あいつは偶然上手くいった、運良く上手くいっただけだ」 などと言う陰口を叩く人がいます。 でも実際には偶然や運だけでは上手くいかない。 日頃からそれを利用できるだけの準備が整ってないとせっかくの偶然や運も成功には結び付きません。 偶然にも訪れた父と長兄の死。 現実には死と言う最悪な形で巡ってきた社長の椅子ですが、著者の脳裏には常にトップになる可能性といものがあり、そしてその時のためのイメージというのがいつもあったのではないでしょうか。 また本書で度々登場する、まさに著者の右腕であった長澤取締役。 「長澤さんに○○してもらった」 「長澤さんに○○を頼んだ」 といった内容をよく目にします。 自分で動くのではなく、自分のイメージを適任者に預ける。そして実行させる。 徹底してそれを行なうにはお互いに強い信頼感が不可欠。 セオリー通りの道を歩かなかった著者だからこそ、過度な謙遜としても自称「アホ」を名のる著者だからこそ、他人に任せるということが徹底して可能だったのかとも思います。 それにしても本書の表紙。 この笑顔。嫌いじゃありません(笑)。 ◆KEY WORD>>落ちこぼれタケダを変える(著:武田國男) 日本経済新聞「私の履歴書」に連載されていた内容に母校で行なわれた公演を追加。 ご存知著者は武田薬品工業会長です。
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覚えてる度:★★★★☆ 日経の「私の履歴書」シリーズ。 運命のいたずらで大手薬品メーカー・武田薬品の社長に就任、 様々な改革を行い、タケダを世界的な企業へと押し上げた武田國男氏が、自らの半生を振り返って書いたのが本書。 祖母が幼少時代の武田氏をかわいがっていたという縁もあっ...
覚えてる度:★★★★☆ 日経の「私の履歴書」シリーズ。 運命のいたずらで大手薬品メーカー・武田薬品の社長に就任、 様々な改革を行い、タケダを世界的な企業へと押し上げた武田國男氏が、自らの半生を振り返って書いたのが本書。 祖母が幼少時代の武田氏をかわいがっていたという縁もあって、祖母に薦められた。 これが初めて読んだ「私のー」シリーズ。 國男氏は創業家の武田家に生まれたものの、 三男ということもあり、どうせタケダを継ぐのは長男の彰郎氏だ、という感じで自由奔放な学生時代を過ごす。 甲南幼稚園〜甲南大学と、生粋の甲南ボーイ。大先輩です。 一度もペーパーの入学試験を受けたことがないというのも共通。笑 ところがその彰郎氏が社長就任前に46歳の若さで急逝。 タケダに就職後も、落ちこぼれと言われてきた國男氏が社長に就任することとなり、次々とタケダの改革を実行していく。 次々と改革を断行していく姿は、自身で述懐しているような落ちこぼれではなく、一人の優秀な経営者。 決して「落ちこぼれって言われてたけど、成功しちゃったぜ」というような大逆転劇の自慢話ではない。 もし彰郎氏がご存命なら、タケダはどのような未来を辿ったのか。 人生何が起こるか分からない。
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日経の「私の履歴書」をまとめたもの。リアルタイムで読んでいた時も素直に楽しく読め、時々泣かされた。優良企業としてもてはやされてた武田製薬の名経営者としてかなりの新聞・雑誌でもてはやされていた著者の意外に「可愛い」姿にギャップを感じた。
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◆精神的な強さ、が必要◆やりたいこと、とやるべきこと、の一致・貫徹が重要◆ 行不由径(ゆきてこみちによらず)
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