神さまはアフガニスタンでは泣くばかり の商品レビュー
あまり戦争関連の本は読んだことがなかったので、ただの悲惨なだけの虐げられた内容だったらどうしようと思いながら読んだ。 シリン・ゴルという女性の人となりを表したような淡々とした文章が良かった。 わたしは自分のジェンダーに思い悩んだり、不当な扱いに憤慨したり、なんて経験は微塵もなく...
あまり戦争関連の本は読んだことがなかったので、ただの悲惨なだけの虐げられた内容だったらどうしようと思いながら読んだ。 シリン・ゴルという女性の人となりを表したような淡々とした文章が良かった。 わたしは自分のジェンダーに思い悩んだり、不当な扱いに憤慨したり、なんて経験は微塵もなく、むしろ女として生まれた自分がわりと好きで、街中でジェンダー!ジェンダー!!と絶叫する女性たちに少なからず冷ややかな視線を送っていたのだけれど、この本の中に出てくる女性たちのたくましさと強さは「虐げられながらも女としての喜びに満ちている」感じがあって、最後のページまで読むのを止めることができなかった。 「本を読んだことがあるのよ」と嬉しそうに話す女性と、「女が勉強するなんて」と勉強もせずに戦う男性たち。 どこに幸せが宿るかなんて決定的なのにそれを止められない。 シリン・ゴルが別の国に生まれて、別の人生を送れば今度はどんなことが彼女に待っているんだろう。 ジェンダー絶叫系の人は読んだらたぶん憤死する。
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