小説 消費者金融 クレジット社会の罠 の商品レビュー

高杉良(著者)

消費者金融がまだサラ…

[文庫ＯＦＦ]

消費者金融がまだサラリーマン金融、いわゆるサラ金と言われていた時代から、現在、消費者金融が一般的に受け入れられるようになるまでの、奮闘の様子が描かれている。今でこそまだ、『消費者金融＝悪』って公式はまだ成り立ってるかもしれないけど、将来的には、アメリカのように、『消費者金融≠悪』となって、一般的に少額の融資を受ける時は消費者金融から、なんて時代もくるのかもしれないなんて思ったりもした。それくらい、アメリカと日本の制度は、すでに1970年の時点で違う。日本のシステムが、これからどのように変化して行く

2019/11/22

とても面白く一気に読んでしまった。仕事がら興味深く読めたというのもあるかもしれない。高杉良さんの小説で、内容もとても具体的なので、きっとモデルがいるのだろうと思っていたらやはりいました。シーシーシー債権回収株式会社の玉木英治さんという方のようです。が、この小説の真の主人公は玉崎の妻早苗だと思うので、玉木さんの奥様が早苗のモデルなのかが気になります。

2015/06/28

サラ金と消費者金融の差異も理解できていなかった小生に
ブラック･リストという言葉が海を渡った米国でしか
使われていない頃の日本を舞台に、消費者金融という
ものがどのように成立してきたのかを時系列で
変化を理解できる小説。

悪質な取立て問題がマスコミで多く報道されている今日に
取立て側の視点や苦労、そしてより効率的な
システムを生み出す努力をvividに描写している。

学校では教えてくれないが、社会の仕組みを理解する上では
必要不可欠なジャンルを小説という読みやすい形で
学び取れる高杉良作品はやはり止められませぬ。

2014/07/19

あまり縁がなく知らない世界の話なのでリアルなのかどうかも分からないが、そのぶんフィクションとして興味深く読んだ。
後半からどんどんアメリカ万歳になっていくのは1996年発表という点をさしひいてもちょっといただけない。

文体がなぜか小説っぽくない。

2013/02/07

サラ金から債権回収代行会社と信用情報管理会社へ発展していくお話かな？皆が前向きで、基軸がぶれないところが現実離れしている（ある意味理想的）。ストリー的には、話が広がりすぎて、最終的には落としどころが見えてこない。社会派小説なのか、それとも私小説なのか判断に迷うところ。作者はどちらを志向しているのだろうか？

2010/05/05

・両親の家に転がってたので読んでみた。初高杉良。
・サラ金の社長だった主人公がある事を転機にCCSという債権者と債務者の架け橋になる会社を立ち上げるも、業務拡大につれ非弁行為として弁護士会から起訴されるが、一部ではその意義を認められ不起訴となるといった内容。
・なんでもCCCという会社の玉木英治と言う人がモデルらしい。このCCCとカードを作るときなどの信用情報がどう関係してるのかには凄く興味がある。今日では信用情報機関としてKSCとかCICというものがあるらしいのだけど、本書の中では信用機関の草分けであるCCS(CCC)とこれらの機関がどう関係しているのか。
・妻の出奔とかバージンロードとか再婚とか、その辺の描写はなんだかどうでも良かった。普通にノンフィクションでいいと思ったけどね。。。