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行動の神経生物学 の商品レビュー

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2012/03/03

 行動学に神経生物学の知見を取り込んだ学問領域、「行動の神経生物学」についての入門書。この領域の大まかな歴史を振り返りつつ、いくつかの大きな業績について解説されている。いずれの業績も比較的新しいもので、単細胞生物から虫、哺乳類まで広く取りあげている。また、実験結果やモデルなども豊...

 行動学に神経生物学の知見を取り込んだ学問領域、「行動の神経生物学」についての入門書。この領域の大まかな歴史を振り返りつつ、いくつかの大きな業績について解説されている。いずれの業績も比較的新しいもので、単細胞生物から虫、哺乳類まで広く取りあげている。また、実験結果やモデルなども豊富に掲載されている。  教科書として用いるために書かれたものらしく、分かりやすくするために努力した様子が随所に見てとれる。実際、読みものとしても苦痛なく読みすすめられる。ただし、内容を(大雑把にでも)つかむためには、高校生の生物Ⅰや化学Ⅰを履修していることが望ましいだろう。  扱われている業績については、「ああ、よくできている!」と感心させられるばかりだった。生物に関わりがある大学生・研究者にかぎらず、工学系の人にとっても刺激的な内容だろうと思う。ぜひ、お時間あれば手にとってみていただきたい。

Posted byブクログ