ジャガイモの絵本 の商品レビュー

吉田稔【編】

2024/05/02

吉田稔編・斉藤恭久絵『ジャガイモの絵本(そだててあそぼう ; 4)』（農山漁村文化協会）
1997.3.31発行

2020.3.8読了
　ジャガイモの原産地は、中南米から南米のアンデスの山々である。ヨーロッパでは長い間観賞用として栽培されていた。ジャガイモには、低温で短日下でイモを形成する性質があるため、温暖で長日なヨーロッパでは、花ばかり咲いてイモが育たなかったからだ。18世紀半ば頃からヨーロッパでも食用のジャガイモが栽培されるようになった。日本へは慶長年間（1596～1614）アジア各地で貿易をしていたオランダ船により、ジャワのジャカルタから長崎にもたらされた。これがジャガイモの名前の由来になった。現在のジャガイモのルーツは、明治維新以降に入ってきた男爵、メークインである。
　男爵イモは、明治41年にイギリスから日本にもたらされた。ほくほくしたおいしい粉ふきイモで、ポテトサラダによく使われる。メークインは大正6年（1917）にイギリスからもたらされた品種で、煮くずれしないので、肉じゃがなどの煮物によく使われる。
　ジャガイモは、カロリー量ではるかに米に劣るものの、意外にもビタミンＣやカリ、食物繊維が豊富である。ジャガイモは通常種芋を直接畑に植えて育てるが、種芋とは、茎が太ったものである。種芋を植えると、上方へ地下茎が伸びていき、その地下茎からわき芽が生えてくる。わき芽がだんだん伸びてくると、ストロンという茎になり、先端に新たなジャガイモをつける。チッソ肥料をやりすぎて葉や茎をどんどん繁らせすぎると、ストロンがぐんぐん生長してしまい、やがて、地上に顔を出して、葉も生えて、茎として伸びてしまう。ようするに、ジャガイモができなくなる。ジャガイモは太陽光を浴びると緑化して食べられなくなってしまうので、しっかり土で覆うこと（培土）が大切である。植えてから、だいたい100日くらい経って、葉や茎が枯れだしたら、収穫できる。収穫したジャガイモは、リンゴと一緒に暗所でビニール袋で保管すれば、芽が出ない。

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002574030

2021/02/13

●概要
・ポテトチップにフライドポテト、コロッケと、皆に好かれるジャガイモ。
・ジャガイモの種類、観察のポイント、手軽な育て方、病気からの守り方、ポテトチップの作り方、おもしろい実験・歴史などを楽しく学べる。

●個人的
栽培、調べ学習によし

●対象
小学生〜