少年少女日本文学館(26) の商品レビュー
ポイント数の小さい活字で新潮文庫の三島由紀夫を読んでいた。目を休めようと、注釈の充実した、活字の大きい小中学生向けの本書を借りる。 ほぼ半世紀ぶりに読み返す。新治の弟が修学旅行先から母へ送ったハガキの文面は鮮明に憶えていた。年格好が近いせいで、感情移入できたのだろう。容姿にコ...
ポイント数の小さい活字で新潮文庫の三島由紀夫を読んでいた。目を休めようと、注釈の充実した、活字の大きい小中学生向けの本書を借りる。 ほぼ半世紀ぶりに読み返す。新治の弟が修学旅行先から母へ送ったハガキの文面は鮮明に憶えていた。年格好が近いせいで、感情移入できたのだろう。容姿にコンプレックスを抱く女子大生も印象深く憶えていた。屈折したキャラクターが好きなのは三つ子の魂 百までのようだ。 小学生のころ、書店から毎月届けられた小学館少年少女世界の文学、最後の配本が「潮騒/しろばんば」。卒業試験のようなもので、子どもには歯応えがありすぎる三島の文章を美しい挿画(池田浩彰 画)を頼りに読んだものだ。
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