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三面記事小説 の商品レビュー

3.6

109件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    37

  3. 3つ

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2024/09/04

実際にあった事件を元にしたフィクション短編集。 章の初めに実際の新聞記事が載っていて、どんな事件が起きたのかが最初にわかった上で、物語が進んでいく『紙の月』パターン。 日常からどんどん事件に近づいていく様子がハラハラして絶望的。 登場人物には共感できる人もいれば全くできない人もい...

実際にあった事件を元にしたフィクション短編集。 章の初めに実際の新聞記事が載っていて、どんな事件が起きたのかが最初にわかった上で、物語が進んでいく『紙の月』パターン。 日常からどんどん事件に近づいていく様子がハラハラして絶望的。 登場人物には共感できる人もいれば全くできない人もいるんだけど、どの事件も日常と地続きになっている。 少しずつの歪みがいつの間にか大きくなって、渦中にいるとその事になかなか気付けない。 事件っていうのは自分と関係の無い所で突然降って湧いたように起きるのではなくて、少しずつ育ってしまうものなのかもしれない。 そして自分だっていつ被害者や加害者になるかわからないということを改めて感じて、なんだか怖いような寂しいような。。

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2023/06/14

何かが欠けていたり、過大になりすぎている人達の話。過不足の原因は環境のせいだったり、未熟なせいだったり、恋で盲目になっているせいだったりする。 登場人物たちに人間らしい欠点や偏見があるので、読んでいて辛いこともあるが、共感できる部分とできない部分のバランスが絶妙で、時折自分の人...

何かが欠けていたり、過大になりすぎている人達の話。過不足の原因は環境のせいだったり、未熟なせいだったり、恋で盲目になっているせいだったりする。 登場人物たちに人間らしい欠点や偏見があるので、読んでいて辛いこともあるが、共感できる部分とできない部分のバランスが絶妙で、時折自分の人生のうまくいかなかった頃を思い出す。

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2023/05/19

実際にあった三面記事から、膨らませて描いた短編集。私自身、新聞を読んだり、テレビニュースを見たりして、取り上げられてる事件などから、その背景などを想像してみたいということはあるけど、さすが角田さん‼️ どれも本当の事であったかのような錯覚に陥りそうでした。

Posted byブクログ

2021/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

①夫の不倫相手殺害?家に埋める ②不倫相手の妻を殺害依頼…男がクズすぎて、は?って言いながら読んでた ③男子高校生をほぼ拉致…こんな母親ぜったい嫌。ひとりの人間だとは思うけど、でも嫌。 ④担任に薬盛る…何とかして、このままでいたかったって気持ちはわからなくもない。 ⑤妹殺された…妹に劣等感持ちすぎな姉。姉妹って比べられるからしんどいのかな。比べなきゃいいのに。 ⑥介護疲れで放置殺人…今の介護って、みんなの良心から成立してるんだなあと。私も追い込まれたらどうなるかわからないけど、幸せな家庭に生まれてよかった

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2020/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新聞の事件を想像力で一つの物語に組み上げる創造力に敬服する。小さな家庭内のすれ違いなどの心理描写がよい。短編集である。

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2018/10/16

実際に起きた事件をベースにした1編40頁程の短編集。「光の川」以外は、事件に関わる女性の心の闇を描く。闇があまりにも暗く読んでて落ち着かなくさせられる。「光の川」はやりきれない、悲しい物語。

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2018/10/09

実際にあった事件の三面記事を題材にしたフィクション短編6編。著者の想像力に脱帽。まぁ事実は小説より奇なりともいうので実際はもっとブッ飛んだ真相があるやもしれませんが。

Posted byブクログ

2018/08/06

なんだかやるせない。 犯罪を犯す犯さないの境界線はすぐ側にあって、越えよういう気は無くても、気づいたら越えてしまっていたというものなのかもしれない。 それに気づくと、本当に「怖い」お話ばかりである。 越えてしまった人に、救いは無いのだろうか。 少なくとも、この物語の主人公たちに、...

なんだかやるせない。 犯罪を犯す犯さないの境界線はすぐ側にあって、越えよういう気は無くても、気づいたら越えてしまっていたというものなのかもしれない。 それに気づくと、本当に「怖い」お話ばかりである。 越えてしまった人に、救いは無いのだろうか。 少なくとも、この物語の主人公たちに、救いはないし、また、彼らもそれを望んではいない。 「光の川」のお話は、記憶にあるし、これから増えていく介護問題として身につまされる。 実際に起こった事件に作者のフィクションを交えて書かれた「フィクション」であるため、まだ、ワンクッション隔てて読むことができるが、事実や関わった人にとっての真実は、作者ですら到底計り知れない、描ききることのできないほどの「絶望」に満ちているのであろう。

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2018/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実際の事件をもとにしているからか、なんとなく覚えているものもあったような。最後の話は、なんか切なかった。輝夫すごくいいやつだよ。

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2017/12/14

 現代の日本庶民の日常をよく捉えているとは思うのだけれど、読んでハッピーにはならないので注意だ。別になんでもハッピー、ラッキー、ポジティブにならなければ駄目なんて言わないのだけれど、人によってはイヤーな気分になるのではないかと思う。  特に女性で、ぐいぐい妄想というか自己暗示的に...

 現代の日本庶民の日常をよく捉えているとは思うのだけれど、読んでハッピーにはならないので注意だ。別になんでもハッピー、ラッキー、ポジティブにならなければ駄目なんて言わないのだけれど、人によってはイヤーな気分になるのではないかと思う。  特に女性で、ぐいぐい妄想というか自己暗示的に激しくドライブしていくあたりがなかなかあれだ。詳しくは言えないので読んでください。

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