ロメオ・ダレール 戦禍なき時代を築く の商品レビュー
[ 内容 ] [ 目次 ] 1 ルワンダ大虐殺の悲劇に学ぶ(国家間の戦争から内戦の時代へ;目の前で起きたルワンダ大虐殺;世界がルワンダを見捨てた日 ほか) 2 「保護する責任」と中堅国家の連携(国家主権を超える「保護する責任」;中堅国家の連携への期待;安全保障理事会と中堅国家...
[ 内容 ] [ 目次 ] 1 ルワンダ大虐殺の悲劇に学ぶ(国家間の戦争から内戦の時代へ;目の前で起きたルワンダ大虐殺;世界がルワンダを見捨てた日 ほか) 2 「保護する責任」と中堅国家の連携(国家主権を超える「保護する責任」;中堅国家の連携への期待;安全保障理事会と中堅国家の関係 ほか) 3 21世紀の平和構築と日本の役割(超大国アメリカとどう向き合うか;カナダにおける平和維持活動;平和維持活動発祥の地 ほか) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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新たな平和構築の形の一つとして「保護する責任」の概念が国連サミットで提唱された。 古典的な紛争や安全保障の概念に囚われたままだとより現実的なPKO活動やNGO活動を行うのは難しいと感じた。 これから平和構築論に求められている変化の概観がつかめた。
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映画『ホテル・ルワンダ』を観た人であれば、ロメオ・ダレールを知っているはずだ。ニック・ノルティが演じたオリバー大佐はロメオ・ダレールがモデルになっている。 http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20101130/p6
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ナイーブなカナダ軍人へのタフな日本人学者のインタビュー《赤松正雄の読書録ブログ》 「これ以上どんなおぞましいことを伝えることが出来るというのか。灼熱の太陽のなかに立ちこめる死臭…。死人に群がり、死人をむさぼるハエ、ウジ虫、ドブネズミ…。神はいったいどこに行ってしまったのか」―...
ナイーブなカナダ軍人へのタフな日本人学者のインタビュー《赤松正雄の読書録ブログ》 「これ以上どんなおぞましいことを伝えることが出来るというのか。灼熱の太陽のなかに立ちこめる死臭…。死人に群がり、死人をむさぼるハエ、ウジ虫、ドブネズミ…。神はいったいどこに行ってしまったのか」―ロメオ・ダレール(元国連平和維持部隊司令官)は、著作『悪魔との握手』で、ルワンダで虐殺を止められない自らへの怒りと、介入を拒みつづける国際社会への憤りを綴っている。そして、その後彼は自責の念から精神障害を患い自殺未遂事件をおこしてしまう。もっとも今では、それを克服しカナダで上院議員を務め、「保護する責任」の考え方を提唱している。 ダレール氏に対する伊勢崎賢治氏(東京外大教授)を聞き手としたNHK未来への提言シリーズ『戦禍なき時代を築く』を読んだ直後に、党の外交安全保障調査会に伊勢崎さんを講師として招き、話す機会があった。数ある著作のなかでもこの本が一番好きだという。インタビュー仕立てだから彼自身が書いているくだりは少ないのだが。自殺しようとした彼の心の葛藤にショックを受けたむねを私が伝えると、「軍人のくせにナイーブなんですよ」との答えが返ってきた。同じような現場をシェラレオネやアフガンなどで遭遇してきても、けろっとして次々と紛争地を求めて歩いてきた彼とは随分と違う。「全くタフですね、伊勢崎先生は。むしろナイーブな人の方に私は共感を感じますよ」と口走ってしまった。決して嫌味ではない。超人ですねと言いたかったのだ。 21世紀の平和構築を考え、日本の役割を模索するなかで、実際に地獄の渦中に飛び込んで悪戦苦闘してきた二人の対談は、私たちにとって強い刺激になる。
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