ボタ福 の商品レビュー
人と違うことが人が思う以上に気になったり、好きだからちょっとした事で嫌いになったり、戦争は悪者が居なくても起こるということ、 人間の面白さ、不安定さがギュッと詰まってる本だった。 ふくおとボタ子がピアニカと歌で違う音色を奏でるからこそセッションが面白くなる。 何か人よりも秀で...
人と違うことが人が思う以上に気になったり、好きだからちょっとした事で嫌いになったり、戦争は悪者が居なくても起こるということ、 人間の面白さ、不安定さがギュッと詰まってる本だった。 ふくおとボタ子がピアニカと歌で違う音色を奏でるからこそセッションが面白くなる。 何か人よりも秀でているのが素晴らしいのではなく、その人の音色が素晴らしいのであり、愛される所なんだと、最後の絵をみて思った。 他人の音色を聞こう。そして特に好きな音色を奏でる人がいたらそれはとても幸せな事で、だからこそ自分の音色を好きにならなくては…。 消しゴム版画の挿絵もかわいくて、癒された…。
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せんべい町で育った大福のふくおと、カステラ町で育ったボタ子が、めぐり合って二人で自分探しの旅をする。 お互いに、餡が中身か外を、外か中身をくるんでいて、裏返しなのが面白い。それが理由で中身がいいとか外見がいいとかで喧嘩をしたりする。でも本当はお互い似たもの同志だと気が付いて、大好...
せんべい町で育った大福のふくおと、カステラ町で育ったボタ子が、めぐり合って二人で自分探しの旅をする。 お互いに、餡が中身か外を、外か中身をくるんでいて、裏返しなのが面白い。それが理由で中身がいいとか外見がいいとかで喧嘩をしたりする。でも本当はお互い似たもの同志だと気が付いて、大好きになる。お坊ちゃん系のふくおとイケイケ系のボタ子がいいコンビになっている。 二人で自分が生まれた町、大福町とボタ餅町が戦争をして、荒れ果てているのを対面する。そのすさんだ風景をみて、二人は歌をうたう。涙を流しながら唄ったその音がふにゃへにゃで面白くて、生き残ったものたちが隠れていた所から顔を出す。ここが一番感動するところだ。 とにかく絵もお話も、ほにゃふにゃなところが、とてもいい。
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