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海ちゃん、おはよう の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2023/03/23

「椎名誠」の子育て日記風長編小説『海ちゃん、おはよう』を読みました。 『本の夢 本のちから』、『カツ丼わしづかみ食いの法則 ナマコのからえばり』に続き、「椎名誠」作品です。 -----story------------- 突然舞い降りた愛らしい天使「海ちゃん」をめぐり、悪戦苦...

「椎名誠」の子育て日記風長編小説『海ちゃん、おはよう』を読みました。 『本の夢 本のちから』、『カツ丼わしづかみ食いの法則 ナマコのからえばり』に続き、「椎名誠」作品です。 -----story------------- 突然舞い降りた愛らしい天使「海ちゃん」をめぐり、悪戦苦闘する新米パパと新米ママ。 女の子を授かったと知り狼狽狂喜する夫は、果たしてちゃんと“父親”になれるのか? あくまでしっかり“母親”を目指す妻の姿は、惚れ惚れ頼もしい。 張り切りすぎ気味の二人のおばあちゃんも参加して、「海ちゃん」の人生は早くも波乱含みに―。 筆者の実体験を基に描く、しみじみ温かい育児物語。 ----------------------- 「朝日新聞社」発行の週刊誌『週刊朝日』の2000年(平成12年)7月7日号~12月29日号に連載された作品で、「椎名誠」の自伝的な作品群のひとつ… 名前等の設定は事実と異なっていますが、「あとがき」で9割以上は事実がベースとあるので私小説と言ってもイイ感じでしょうね、、、 『岳物語』よりも、もう少し前の時期で、長女が生まれた頃の戸惑いや力みや不安や歓喜等の体験の記憶をもとに描かれた作品です… 「海」は実際の長女の名前「葉(よう)」とは違いますが、息子の「岳」が結婚してその娘が「海」と名付けられたことから、現実には、娘の姪が「海」という、ちょっと紛らわしい状況になっているようです。  ■「どおーん」ときた  ■ピンチヒッター  ■一人で乾杯  ■緊急事態  ■突進  ■春の海  ■ふたりのおばあちゃん  ■姿勢の問題  ■ジタバタの練習  ■ペリカン保育園 ほか  ■あとがき  ■二度目の文庫本のためのあとがき  ■解説 菊池仁 自分が結婚した頃や、父親になった頃を思い出しながら、当時の気持ちと重ね合わせながら読めましたね… 今では楽しい思い出ばかりですが、当時は毎日が勉強で、不安や戸惑いを感じながら夫婦で悪戦苦闘していましたからね、、、 家族のことを中心としたプライベートなエピソードだけでなく、仕事での転機、会社での期待される役割の変化を交えて描いてあることが、リアリティを高め、感情移入しやすくなっている要因なんだと感じました。 そんな時期って、みんな経験していると思うんですよね… しんどくても、やる気に満ちて、喜びを感じながら過ごした日々、、、 心があったかくなる、ほのぼのとした読後感のある爽やかな作品でしたね… これから父親になる男性に是非、読んでもらいたい一冊です。

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2017/04/09

岳物語では触れられていない長女の誕生にまつわる私小説。育児参加をすることになる父親の戸惑いや、成長の様子が書かれていてほのぼのする。

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2015/11/29

ほぼ作者の主人公原田くんが子供が産まれたことをきっかけに父親として記者として奮起奮闘する私小説。 既婚者として、また女の子の父親として共感できる点が多く楽しんで読んだ。 妻が急にいなくなったらどうしようという恐怖は結婚した今痛いほどよく分かる。 子供ができるということは男がいつか...

ほぼ作者の主人公原田くんが子供が産まれたことをきっかけに父親として記者として奮起奮闘する私小説。 既婚者として、また女の子の父親として共感できる点が多く楽しんで読んだ。 妻が急にいなくなったらどうしようという恐怖は結婚した今痛いほどよく分かる。 子供ができるということは男がいつか成し遂げたいと漠然と思っているもの以上にどおーんと大きいもの、これも同感だ。 ありえない!と思うところも。妻が妊娠してさらに入院したのに無断で出張に行くとか、産まれたあとに酔っ払って現れて勝手に名前付けてる、とか。しかし、なぜか憎めない。海ちゃんと初めて対面した時、家に早く帰れた時、記憶を遡っての奥さんとの初めてのデート。喜びが文章全体から激しく溢れ出てくるのが伝わってきてある程度のことは許してしまう。 "春がそっくりひとかたまりになって家の中に入り込んできたような感じだった。" とは海ちゃんが初めて家に来た時の感想。うちもそうだったなあとしみじみ思い出した。 妻が保育園の連絡帳を日記代わりにあれこれ書くのはうちも一緒。 あとがきにあった月刊おれの足に盛大に笑った。 podcastホンタナで取り上げられていたのをきっかけに読んでみたが、初めての椎名誠作品に相応しいものだったのかは疑問だ。

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2011/09/18

若くしてパパになる主人公の、子育てを通して成長していく物語。 岳くんのお姉ちゃんの出生前後の経験を基にした私小説。 椎名さんファンとしては、かの青春三部作と軽くリンクしてて嬉しかったです。 当時の百貨店プロモーション周りの話は興味深い、卒論の参考文献欄に青春三部作を加えようと...

若くしてパパになる主人公の、子育てを通して成長していく物語。 岳くんのお姉ちゃんの出生前後の経験を基にした私小説。 椎名さんファンとしては、かの青春三部作と軽くリンクしてて嬉しかったです。 当時の百貨店プロモーション周りの話は興味深い、卒論の参考文献欄に青春三部作を加えようと思ったほど。 いつかパパになるときにもう一度読もう。

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2011/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

椎名誠さんの実体験私小説の類いでしょうか。 一時期何か取り付かれたように椎名誠さんの本を読んでいたような気がします。文章から受けるあのパワーや笑いにとてもエネルギーを感じていたような記憶がある。 この「海ちゃん、おはよう」の主人公は、一読してこれまでの私小説と同じくモデルは椎名誠さんその人なのだ。が、同時代のことが描写された他の著作とは全体の雰囲気が違っている。題材が初めての娘とその子育てに奮闘する父母だからなのか?内容自体は自分自身に置き換えられるような場面や「そうそう、そうやなあ」と同調する場面が多かった。まあ、買う時にそういったこと、自分の気持ち、を狙って購入したというのもあるんやけど… -------------------------------------------------------------------------転記ここまで 読了日が2007/12/31になっているけど、多分、感想文を書いたのがこの日やね。

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2011/08/19

椎名さんが結婚してから娘の葉ちゃんが生まれる辺りまでをフィクションとして描いた「明るい私小説」いいわー。昭和30年代の市川昆監督とかに映画化してほしいなぁ。椎名さん本人の監督でもいいんだけれど。人生の大きな転換点に立つ父と母の戸惑いと決心とがとてもよく活写されている。

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2009/10/04

子どもができた!と聞いて「無理!絶対無理!!」とばかりに焦ってしまう主人公が次第にパパになっていく様子がほのぼのしていてあたたかい。椎名さんといえば岳物語が有名ですが、そう言えば娘さんもいたんですよね。自分のことをモデルにかいているのだろうが、無理なく少しずつ父になっていく姿がと...

子どもができた!と聞いて「無理!絶対無理!!」とばかりに焦ってしまう主人公が次第にパパになっていく様子がほのぼのしていてあたたかい。椎名さんといえば岳物語が有名ですが、そう言えば娘さんもいたんですよね。自分のことをモデルにかいているのだろうが、無理なく少しずつ父になっていく姿がとてもステキでした。

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