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君たちに明日はない の商品レビュー

3.7

381件のお客様レビュー

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話題のドラマ原作本

主人公は、リストラ請負人。泣かれても殴られても、淡々と人のクビを切るのが仕事である。ともすれば重く暗くなりそうな題材なのに、さらっと明るく書いたところが見事な、第18回「山本周五郎賞」受賞作。

yoko

2025/02/12

企業の代わりにリストラ業務を代行する会社に勤める主人公と、リストラを言い渡される人々を描いた物語 まず、設定が巧い。その上でリストラという重いテーマながら後味スッキリと明るく読める仕立てが面白い オムニバス的に構成されており、主人公はさまざまな会社でリストラ代行業務を進めていくが...

企業の代わりにリストラ業務を代行する会社に勤める主人公と、リストラを言い渡される人々を描いた物語 まず、設定が巧い。その上でリストラという重いテーマながら後味スッキリと明るく読める仕立てが面白い オムニバス的に構成されており、主人公はさまざまな会社でリストラ代行業務を進めていくが、各登場人物の背景や心理描写、とりわけ無意識下にある感情を言語化して表現する巧さが凄い 何よりも各話のストーリーが面白く、テンポよく楽しく読めたので、続編もぜひ読んでみたい名作

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2025/02/01

垣根先生たぶん初読みだけど、非常に読みやすい。スラッスラいけた。 内容は主人公が依頼を受けた会社に行き、自ら退職するよう促す、という超ヘビーなものなのに、恋愛が絡んでくることで小説全体は重たくない。むしろコミカルな仕上がりになってる。うまい。 主人公の年上女性への好き好きオーラが...

垣根先生たぶん初読みだけど、非常に読みやすい。スラッスラいけた。 内容は主人公が依頼を受けた会社に行き、自ら退職するよう促す、という超ヘビーなものなのに、恋愛が絡んでくることで小説全体は重たくない。むしろコミカルな仕上がりになってる。うまい。 主人公の年上女性への好き好きオーラがすごく可愛らしい。

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2025/01/24

これまで読んだ「ワイルド・ソウル」「ヒートアイランド」とはガラッと変わったビジネス関連小説だったが、垣根涼介さんの疾走感は全く変わらず、相変わらず一気に読了した。 文庫版には私が好きな「解説」に加え、ご本人のあとがきも収録されており、これまた楽しく読ませていただいた。 どの作品で...

これまで読んだ「ワイルド・ソウル」「ヒートアイランド」とはガラッと変わったビジネス関連小説だったが、垣根涼介さんの疾走感は全く変わらず、相変わらず一気に読了した。 文庫版には私が好きな「解説」に加え、ご本人のあとがきも収録されており、これまた楽しく読ませていただいた。 どの作品でも感じるのは主人公および近しい人物が総じて頭が良いこと。勉強できるという意味ではない賢さ、スマートさ。本作でも真介は存分なキレを発揮していた。 が、それ以上に陽子のするどさに驚いたとともに背筋がひやりとする感覚も受けた。 これまた楽しみなシリーズに出会った。

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2025/01/25

社員の首切りを請け負う会社の従業員が主人公。 首切り対象者との面接シーンは緊張感があってよい。 主人公の仕事への取り組み方も刺激にはなった。 しかし、「昔の小説」という感じ。 平成19年発行なんだから、まあ当然と言えば当然なんだけど。 昭和とバブル崩壊の残り香を強く感じた。 や...

社員の首切りを請け負う会社の従業員が主人公。 首切り対象者との面接シーンは緊張感があってよい。 主人公の仕事への取り組み方も刺激にはなった。 しかし、「昔の小説」という感じ。 平成19年発行なんだから、まあ当然と言えば当然なんだけど。 昭和とバブル崩壊の残り香を強く感じた。 やけに具体的な性描写も何だかなぁ。

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2024/10/26

 垣根涼介さん3作目。本作はビジネス小説です。主人公は村上真介33歳、「リストラ請負会社」で辞職勧告を促す有能面接官‥、恐ろしい設定です。  そもそも、人減らしの首切り専門会社なんて、あり得ませんよね。社員の個人情報を社外へ提供しているし、会社の経営難による人員削減や優遇条件で...

 垣根涼介さん3作目。本作はビジネス小説です。主人公は村上真介33歳、「リストラ請負会社」で辞職勧告を促す有能面接官‥、恐ろしい設定です。  そもそも、人減らしの首切り専門会社なんて、あり得ませんよね。社員の個人情報を社外へ提供しているし、会社の経営難による人員削減や優遇条件での退職勧奨が適法でも、下手をすれば不当解雇にもなりかねません。  現実社会でも、不景気やコロナ禍の相次ぐ企業倒産など、余りにも身近で切迫感があり、リアルな描写になっています。  真介は、人の運命を預かる仕事ゆえ、手を抜かず用意周到な面接により、リストラ候補者を希望退職に追い込んでゆきます。当然、恨みを買うことも多々あるし、成果を上げることは相手会社社員のクビの量と同義で、やり切れなさも感じています。  あまり共感を得られないような主人公ですが、不思議な魅力を醸し出しています。血も涙もない冷酷人間ではありません。好きな仕事を続けるためになりふり構わない男との面談で、かつての自分を投影し、何とか救いと願いを持つのでした。  登場人物たちも、家族や生活を抱える生身の人間であり、リストラに怯え苦悩する様子と、葛藤しながらどう折り合いをつけていくかが絶妙に描かれています。首を切る側と切られる側の人間ドラマは、興味深いものがありました。  元々『CHOKER』タイトルで小説新潮に連載、改題し2005年に刊行。同年、山本周五郎賞を受賞。第5作までシリーズ化。チョーカーは、首にピッタリのネックレスだが、"首を絞める"意味もあり、改題した本タイトルも頷けます。

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2024/09/03

極楽征夷大将軍は読む予定は今のところないのですが、 2005年第18回山本周五郎賞 受賞作 リストラ請負会社に勤める主人公 依頼のあった会社のリストラターゲットとなった社員達と面談し、依願退職に持ち込むのがお仕事 そのリストラ対象者の会社人生と人柄を描く File1から5 そ...

極楽征夷大将軍は読む予定は今のところないのですが、 2005年第18回山本周五郎賞 受賞作 リストラ請負会社に勤める主人公 依頼のあった会社のリストラターゲットとなった社員達と面談し、依願退職に持ち込むのがお仕事 そのリストラ対象者の会社人生と人柄を描く File1から5 そこそこ人間ドラマが面白かったのですが 多少中途半端感が残るかなと思いました ですが、やっぱり思い直し この面談のその後は 想像してくださいというスタンスが この作品の良さだと思いました リストラ対象者だった女性とこの主人公が お付き合いを始めるのですが まあ、お似合いのふたりですのでよろしいかと リストラ依頼の業種は多方面で それぞれの職種で現実感があります 特に合併後の大手銀行の内部事情は、うなずける方が多いのではないかしら 「君たちに明日はない」としながらも 明日がある時もある 「俺たちに明日はない」は、本当に無かったけれど ロードショーでは見てないですよっ テレビの洋画劇場とかで見たんですっ

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2024/07/30

村上真介が主人公。 冷徹な中にも暖かさがある主人公。リストラのアウトソーシング会社に勤める。 リストラされる側の人生が垣間見える

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2024/07/22

学生時代の同級生を自首退職に追い込む話が一番面白かった。真介の友人である山下の大学名がツボに入ってしまって涙が出るほど笑った。この大学名のどこに笑いどころがあるの?と思われるかもしれないが、小説を読んでてこんなに笑ったのは初めてかもしれない。

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2024/06/17

リストラ請け負い会社に勤める村上。クビにするのもされるのも嫌だけど、物語として読むのには新鮮で興味深かった。

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