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国際電気通信市場における制度形成と変化 の商品レビュー

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2012/02/06

クラズナー、ヤングの議論に共通して言えることであるが、国際レジームはとくていの国際条約や取り決め、組織を示すものではない。特定の条約や国際機関などは原理や規範などの国際レジームの目指す概念的側面を具体化するものであり、また周辺にそのレジームをサポートする様々なフォーマル、インフォ...

クラズナー、ヤングの議論に共通して言えることであるが、国際レジームはとくていの国際条約や取り決め、組織を示すものではない。特定の条約や国際機関などは原理や規範などの国際レジームの目指す概念的側面を具体化するものであり、また周辺にそのレジームをサポートする様々なフォーマル、インフォーマルな合意や仕組みが作り上げられている。 比較制度分析は、限定合理性を前提としたゲーム理論をベースにしていることを特徴としており、経済学の他、社会学、認知心理学、組織論、政治学などの概念を取りこみ学際的に制度変化の分析枠組みを提供している意欲的な取組である。 ITUは電気通信産業の状況を反映させるために参加を政府レベルに限定せず、電気通信に関わる団体の参加を広く求めている。 最初の無線通信規則は1906年の最初の国際無線電信会議で採択されたもので、それ以来修正しながら現在に至っている。 国際電気通信レジームにおいて配分が行われているのは、周波数の他、静止衛星軌道位置、電話番号、さらにIPアドレスがある。IPアドレスはICANNで行われている。資源の配分方法には規制的アプローチと市場原理によるアプローチがある。 規制的アプローチは管理当局が誰がどの程度利用することを可能にするかについて決定することで資源配分を行う。これに対し市場原理アプローチは一定の資格を持った入札者に平等に配分を受ける機会を与え、市場取引を通じて、決定された希少経済資源の価値に応じた対価を支払うことで利用が可能になる方法である。(オークションなど)

Posted byブクログ