幕末の薩摩 の商品レビュー
歴史物をエンタメとして読もうと手に取ったのだが、史料、論文という雰囲気で、ワクワクするようなストーリーテラーでない。その点が少し残念。結果、息抜きにと思っての読書に力が入ってしまう。読書にもコンディションやTPOがある。今読むと頭に入らないが、後で読むと多少の難解さが知的刺激にな...
歴史物をエンタメとして読もうと手に取ったのだが、史料、論文という雰囲気で、ワクワクするようなストーリーテラーでない。その点が少し残念。結果、息抜きにと思っての読書に力が入ってしまう。読書にもコンディションやTPOがある。今読むと頭に入らないが、後で読むと多少の難解さが知的刺激になって心地良いというような。脳が回らないと読解難しい本もあるし。だからこそ、読書の楽しみ方は多様であり、深いなと感じるのだが。
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「孤愁の岸」を読んでから、そこでできた薩摩藩の膨大な借金はいったいどうなったのかが気になって検索したところ、この本がヒットしたので図書館で借りて読んでみました。 「孤愁の岸」でもちょい役で出てきた、当時の薩摩藩主重年の息子、後年の重豪が父親とは違って89歳まで長生きし、将軍家斉の...
「孤愁の岸」を読んでから、そこでできた薩摩藩の膨大な借金はいったいどうなったのかが気になって検索したところ、この本がヒットしたので図書館で借りて読んでみました。 「孤愁の岸」でもちょい役で出てきた、当時の薩摩藩主重年の息子、後年の重豪が父親とは違って89歳まで長生きし、将軍家斉の外戚ともなって薩摩藩での長期政権で絶大なる権力を振るったこと、そのその際に宝暦治水での借金の額がほんのかわいく見えるほどの巨大な負債を負ったこと、それを処理させるために調所広郷に強烈な改革(と悪行)を行わせたことなどが、よくわかりました。 この本では、基本的に資料や証言を基にした史実に忠実に書かれているため、正直結構読みにくいところも多かったのですが、その分、実際に何が起きたのかについては、よく理解することができました。 読み物としては、安部龍太郎の「薩摩燃ゆ」が全く同じ時期を扱った、調所広郷を主人公とする小説となっていて、こちらの方がはるかに読んでおもしろそうなので、次はそちらを読もうと思います。
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