童貞小説集 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
このタイトルを図書館で見つけた瞬間、強烈な重力の虜になり逃れることが出来なくなった。恥を忍んで本を借りる。返却期限が来てしまったので、以下読んだところまでの感想… ①炎に追われて 三木卓 美女でも何でもない手軽な女に冷たく傲慢に当たる主人公と、友達もいないし自分は性交も出来ない虫にも敗北する生物的弱者だ…と落ち込む主人公の対比が面白い。童貞のプライドの高さの表現が良い ②お目出たき人武者小路実篤 武者小路実篤は初めて読んだが、文体めっちゃ好き…炎に追われてとは違って、実直に真剣に女を求めてる感じが好感持てる。 武者小路実篤、コミュ力高そう ほかの作品にも興味を持った。 平凡 二葉亭四迷 アミエルの日記 フレデリック・アミエル 小春日和 アースキン・コールドウェル 苺の季節 同 濁った頭 志賀直哉 田舎教師 田山花袋 夜のかけら 藤堂志津子
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アリジゴクには肛門がない、ということを思い出すとわたしは僅かばかり不快な気分になった。(中略)なんと貪欲な虫だろう。かれはいったん取り入れたものを外へは出さない。 三木卓『炎に追われて』のみであっても読む価値がある。よって星五つ。 『炎に追われて』三木卓★★★★★★/『お目出...
アリジゴクには肛門がない、ということを思い出すとわたしは僅かばかり不快な気分になった。(中略)なんと貪欲な虫だろう。かれはいったん取り入れたものを外へは出さない。 三木卓『炎に追われて』のみであっても読む価値がある。よって星五つ。 『炎に追われて』三木卓★★★★★★/『お目出たき人』武者小路実篤★★★/『平凡』/二葉亭四迷★★★★/『アミエルの日記』アンリ=フレデリック・アミエル★★★/『小春日和』アースキン・コールドウェル★★★/『苺の季節』アースキン・コールドウェル★★★★/『濁った頭』志賀直哉★★★『田舎教師』田山花袋★★★/『夜のかけら』藤堂志津子★★
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最初の三木卓『炎に追われて』は生々しさがピカイチで一番印象に残った.編者・小谷野敦もこれを載せたくてこの本を作ったとまえがきに書いているように,これを読めるだけでも価値のある作品集だと思う.
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「処女小説」にひっかけた短編集。最初の二編は、女性と男性で「初めて」に関する価値観がこんなにまで違うものか、と感じさせられた作品(自尊心など)現在は逆に「自分はDTだから」と男性が言ってしまうのが、一つの“芸風”というかスタイルとして確立している流れがあるが、この当時は、童貞とは...
「処女小説」にひっかけた短編集。最初の二編は、女性と男性で「初めて」に関する価値観がこんなにまで違うものか、と感じさせられた作品(自尊心など)現在は逆に「自分はDTだから」と男性が言ってしまうのが、一つの“芸風”というかスタイルとして確立している流れがあるが、この当時は、童貞とはそれこそ自尊心と欲とビビり心とがごちゃまぜになっておかしくなってしまうような状態であったのだろうと感じた。一人称小説が多かったのも、なんとなく納得。
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一つ目の三木卓「炎に追われて」が面白かった。 この本に載っている作品を見ると小説と欲情、自慰といったキーワードが思い浮ぶ。
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童貞をテーマにした古典選集。 なんというか、みんな北方謙三センセイの「試みの地平線」でも読めばいいんじゃないか。 そんな感想。
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