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マリー・アントワネットの調香師 の商品レビュー

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2013/02/22

マリー・アントワネットの調香師だった、ジャン・ルイ・ファージョンの伝記的歴史小説。 当時、調香という仕事は、化学と科学の最先端を行くものだったのだということがわかる。 彼は作品である「香水」や「化粧品」を通して、マリー・アントワネットやデュ・バリー夫人、帽子職人のローズ・ベルタン...

マリー・アントワネットの調香師だった、ジャン・ルイ・ファージョンの伝記的歴史小説。 当時、調香という仕事は、化学と科学の最先端を行くものだったのだということがわかる。 彼は作品である「香水」や「化粧品」を通して、マリー・アントワネットやデュ・バリー夫人、帽子職人のローズ・ベルタンなど、「ベルサイユのばら」でおなじみの人物たちと関わっていく。 王室御用達の商人になった彼を待っていたのは、フランス革命という国家の歴史的大事件だった。 「一商人から見たフランスの歴史と転換期」という題材が魅力的な作品。

Posted byブクログ

2012/04/05

副題は、「ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯」 ジャン・ルイ・ファージョンは、ルイ15世の公式愛妾デュバリー夫人やマリー・アントワネットの寵愛を受けていた宮廷御用達の香水商。 モンペリエの香水商の跡継ぎ息子として生まれ、やがてヴェルサイユに出入りして、王侯貴族たちに自...

副題は、「ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯」 ジャン・ルイ・ファージョンは、ルイ15世の公式愛妾デュバリー夫人やマリー・アントワネットの寵愛を受けていた宮廷御用達の香水商。 モンペリエの香水商の跡継ぎ息子として生まれ、やがてヴェルサイユに出入りして、王侯貴族たちに自ら調合した香水などを売っていたファージョンは、王家が絶対権力を握っていた頃から、フランス革命、恐怖政治まで、商いを続け、時代の波に飲み込まれてゆく。 マリー・アントワネットの浪費癖は有名だが、当時、王妃の館には、87の御用達が出入りしていたという。 宝飾人、帽子屋、縫い物師、宝石細工師、ドレス売り、香水商、仕立て屋、染め物屋など、王妃マリー・アントワネットを満足させるため、王家から支出される湯水のごとき金銭を懐に入れるため、商人たちは蝿のように群がり頭を垂れた。 やがて、フランス革命へと時代は突き進み、ルイ16世、マリー・アントワネット、デュバリー夫人が処刑され、毎日毎日、ジャン・ルイ・ファージョンの顧客だった貴族たちが断頭台に消えてゆく。 そして、王室御用商人も次々逮捕され、牢獄に繋がれた。 ジャン・ルイ・ファージョンにも、ついにそのときが訪れる。 ある意味、ルイ14世が太陽王として君臨している頃から、フランスは狂乱の時代に入る。 想像を絶する贅を尽くしたヴェルサイユ宮殿と、エスカレートする王侯たちの浪費三昧。 必然ともいえるフランス革命の勃発。そして、王と王妃の処刑。 その後のロベスピエールの恐怖政治は、どれほどの人たちをギロチンに送ったのだろう。 テルミドールのクーデターで、ロベスピエールが処刑されたのち、ナポレオンが登場してくる。 本書の著者のエリザベット・ド・フェドーは、ヴェルサイユ香水学校の教授。 香水への情熱から、古文書をしらみつぶしにひも解くうち、シエークル・ド・リュミエール(光の世紀)という別名をもつ18世紀に香水という科学とともに生きたジャン・ルイ・ファージョンの名を見つけたという。 本書は香水の学術的専門家が著した歴史書でもある。 王国貴族にスポットを当てた書物が溢れるなかで、一香水商人の生涯を歴史背景を絡めながら描くという試みは面白い。

Posted byブクログ

2011/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あの時代の宮殿って想像するときらびやかでなんでもあって、色とりどりなイメージだけれど、実は香りという面ではひどいにおいも充満していたのね…。一方で今では使えないような天然香料ばかりの香水の処方は、いったいどんな香りだったのかしら!マリーアントワネットの香水は、今となっては想像するしかないけれど、きっととても複雑で深い香りだったのだろうなぁ。。 フランス革命とそこに至るまでの時代をまた違った角度から見れるかもしれません☆

Posted byブクログ

2011/07/22

調香師ファージョンの生涯とともにあった、豊かな香り、マリー・アントワネットを取り巻く世界、当時の風俗、そして革命の混沌、を味わうことができました。

Posted byブクログ