アジアに落ちる の商品レビュー
プロローグ読んだ瞬間、何これ!何このぶっ飛んだ本!ぶっ飛んだ(失礼)作者だと感じて、読まずにはおられなかった。 で、やっぱりぶっ飛んだ内容だったし、衝撃の連続だった。作者の目線を通して見る世界は私の知らない世界ばかりで、普段いかに小さな所で生きてるかを知らされた。 “生と死”...
プロローグ読んだ瞬間、何これ!何このぶっ飛んだ本!ぶっ飛んだ(失礼)作者だと感じて、読まずにはおられなかった。 で、やっぱりぶっ飛んだ内容だったし、衝撃の連続だった。作者の目線を通して見る世界は私の知らない世界ばかりで、普段いかに小さな所で生きてるかを知らされた。 “生と死”なんて重々しいテーマも作者の軽快でコミカルな文章だと、すんなり入ってきた。 最近、日本でもやっとエンディングノートだとか終活みたいなものが定着してきたが、まだまだ”死”に対してはイメージが良くない。だけれど、この本の中に出てきた人達は死をきちんと受け入れ、理解し、あるがままに生きていて羨ましいなぁと感じた。
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1999年発行、杉山明の『アジアに落ちる』 ベストエッセイ賞に輝き アジア各地に向かう旅人のバックパックに 放り込まれ、当時アジアの安宿にはボロボロに擦り切れた 『アジアに落ちる』が転がっていたという伝説も。 アメリカで5年間現代アートをし、古典絵画を学ぶため ギリシャ、イタリア、スペインと移り住み、 マドリッドに落ち着いたから3年目 ババチョフと呼ぶ母のガン告知。 胃がんから脳へとガンの転移。 末期ガンの母を看取る。 「酸素の契約が切れるって、、、」と言い残し ババチョフは逝く。 死を身近に抱えながら、母の死亡保険でアジアへの旅を決意。 以前にも放浪したアジアの各地。 死の向こう側を見ようと、真理を覗こうと 悩みを深く抱え持つ異国の旅人とも一緒に旅したり、 デジャブー?と思うほどの同じ記憶が 実は前に経験した巡り合わせだったり。 スマートな現代の旅とは違う、 汚れた物、隠されるべき非常な現実とも 向き合って、傷つけられて旅は進む。 東京、神戸、上海、西安、ラサ、ディングンティ、テドム サムイエ、シガツェ、サキシャ、ティンリ、カトマンドゥ、 ポカラ、ルンビニー、クシナガル、サールナート、ヴァラカシ カジュラホ、アラハバード、ブッダガヤ、 そこに想い人の住む神戸の大震災 カルカッタ、バンコック、、、そして神戸。 エッセイのくくりにはまらない壮大で滑稽で悲惨な旅は 今の時代に読んでも強烈。 『伝える』 生の伝え、死の伝え、愛の伝え。 人は智を自ら掴んだと錯覚しがちだが、ただ伝えられているのだ。 気づかずとも。 小さなお子さんには、ちょっとお勧め出来かねますが 大人の方なら、どうぞこのスペクタルな世界を 覗いてみては?
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著者の日本→中国→チベット→ネパール→インド→タイ→日本をめぐる紀行本です。 かれこれ10年近く前の著書なのに色あせることは一切ない内容で瞬く間に読んでしまいました。 著書曰く「君を旅立たせるため、この本を書いた」 復刊者曰く「心の旅のガイドブック」 俺曰く「旅に行ったような本」...
著者の日本→中国→チベット→ネパール→インド→タイ→日本をめぐる紀行本です。 かれこれ10年近く前の著書なのに色あせることは一切ない内容で瞬く間に読んでしまいました。 著書曰く「君を旅立たせるため、この本を書いた」 復刊者曰く「心の旅のガイドブック」 俺曰く「旅に行ったような本」 とりあえず、日本に居ては体験できないような話や出会いが一杯。そして近くて遠いアジアを知ることができます。まぁ、AKIRAさん独特のないようですからそこらへんが嫌いな方はダメでしょうが(笑 ここで本文から(突然)の引用 ”群れ”はもはや人間じゃない。狂暴な怪物だ。個人的な犯罪者に殺された犠牲者の数なんて、宗教やイデオロギーによって・・・・・(途中略)・・・・自分自身が崩れ落ちるぎりぎりまで、知覚の扉を開き続けるんだ。俺は世界最強の軍隊の一員よりも、たったひとりの殺人者でありたい。
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登場人物の台詞で語らせるような書き方が面白いと思いました。これは感性で読む本です。酒を飲みながら読むのにぴったりでした。
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