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山上宗二記入門 の商品レビュー

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2024/09/25

伝承ではなく歴史学的な検証にも耐えうるし、さらにその伝承を覆すような新しい発見がたくさんある本で素晴らしい。 2部構成で、1部では山上宗二記に註釈をつけている。註があるおかげで中身が頭に入ってくる。 2部は山上宗二の生涯や思想、茶風について著者の考察。 利休が紹鴎の弟子ではなく辻...

伝承ではなく歴史学的な検証にも耐えうるし、さらにその伝承を覆すような新しい発見がたくさんある本で素晴らしい。 2部構成で、1部では山上宗二記に註釈をつけている。註があるおかげで中身が頭に入ってくる。 2部は山上宗二の生涯や思想、茶風について著者の考察。 利休が紹鴎の弟子ではなく辻玄哉の弟子で宗二は最初兄弟弟子だったこと、侘数寄の三畳茶室は1579年に明智光秀がすでにやっていたこと、三斎の最初の師は宗二だったこと、利休の赤と黒について述べている言葉は内赤の盆についてで樂茶碗の対比ではないこと、そして宗二が高野山に登ったり小田原に行ったのはスパイだった説などなど、面白い。

Posted byブクログ